少し前に作ったネット上のフリマや古本市の愛好サークルの例会を行った。総勢7人が品川駅で合流する。めざすは南品川の大井競馬場駐車場で行われるフリマである。一年ぶりの再訪だ。相変わらずガラクタ品、新物のばった市の様相でごった返す会場だが、その隙間で掘り出す少しアンティックな香りのする道楽品探しがなかなか面白い。
午前の2時間をそれぞれがバラけて見学し、集合場所に後から集まるという緩やか共同体の例会だ。一通り、見学後京急線の駅に近い自然食志向のパン屋さんの2階にイートインコーナーがあった。そこで好きなサンドイッチや菓子パンのランチをしながら戦利品の品評会を開く。自分用には革のコンパクトなバッグ、備前の掛け花入れを購入する。これはなんということもないから写真アップは省略する。
代わりに先週の大和骨董市の補遺品である砥部焼の一輪ざしをアップする。これはやはり砥部焼の薄味よりも其の地へ指導に行った富本憲吉マインドが色濃く反映したものだから気にいっている.用事があって早退した出口さんは最近の職人生活という視角から面白品をゲットしてさすがと思う。本郷東大赤門前にある老舗下駄店の桐下駄だ。下駄の良しあしは刃が接着しているのか、一枚材をくりぬいているかに関わっているらしい。昔使っていた杉材の便所下駄くらいしかしらない自分も出口さんの蘊蓄に耳を傾ける。
風格の桐下駄も分かる人には分かる1000円。ニューフェイスのAさんは女性視点から銅製のコーヒーポットや花鳥図のお洒落な西洋飾り箱などをゲットする。同行したFさんの嫌味なき値段交渉が上手くいったと聞いている。
道楽品探しではいつもヤジキタ連れションしている佐々木さんは、やっぱり佐々木節を感じる戦利品を披歴してくれた。大きな共手のごついのに繊細な轆轤芸が現れた大土瓶だ。益子付近の作家ものだろうか?これを和花生けにも活用するようだ。それぞれが満足して品川駅で散会となるが、
同方向へ帰る佐々木さんを誘って大井町駅の露地老舗「共楽」のラーメンを締めとする。ラーメン650円、平たい麺、焦がしネギの鶏出汁スープは昔ながらの変わらぬ味わいで佐々木さんも満足する。