春分が過ぎて太陽の恵みを有難く感じることが多い近況である。ほぼ日課になっているベイサイドウオーキングをしていて気になることがある.その一番がその日の風向きだ。二番目が季節の進行を知らせる道端の樹木、草花の変化。三番目に水の色がくる。旧暦でいうところの「雨水」は二月だが、この冬は横浜港に流れ込む河口部の中村川(最下流は堀川)、大岡川の透明度に感嘆する日が多かった。寿町や石川町を挟んで流れる中村川等では川底を覗くと、尺(30センチ)を優に超える黒鯛、フッコサイズのスズキが静かに餌を漁っている様子をしばしば目撃した。
この透明度も旧暦の「穀雨」がやってくる頃から、春の潮にブレンドされて青黒く濁り始める。水温が15度くらいに上がって水底を窺うことはできなくなる。いわゆる雑魚釣りの季節がやってくるのは、濁りが入って水も温む時候の5月過ぎである。
晩秋まで夢中になっていたハゼ釣りから三ヶ月遠ざかっている。本日はジャズオーディオの達人、ドクター桜井さんがラヂオ亭訪問の土曜日になっている。渋谷桜丘町で零細広告業をしていた時代からの20数年のお付き合いである。ジャズと釣りにおいて感性のニュアンス上の微差はあるものの一致点が多い。景気不振の冬籠中は寝床本ジャンルに釣り本が増えるのは致し方ない。景気が回復したら行くことになっている陽春の同行釣りが話題の一つになりそうだ。
本日は寝床本の中で示唆を受けたオイカワ(ヤマベ)釣りの餌話でも、ジャズ話題に挟もうと思っている。いつも生き餌しか使ったことがないヤマベ釣りに、パスタの茹で残しを使ってみることだ。これにサナギ粉をまぶしておく。昔からの解説本では書かれていても実行した試しがないので、生き餌の予備として持って行くにはCPも抜群である。さて今度は肝心の我々の生き餌予想である。安くて美味い炒飯を追い求めている桜井さんと一緒に、中華街の隠れた小店舗でもお付き合いしようと思っている。