鬼ヒゲ教官のミス

あの鬼ヒゲ教官にもミスはあるらしい。
普段、あれだけ私たちを叱りつけているのに、いざとなったら脆い部分もあるようだ。

昨日のことである。

久しぶり、といっても一週間あいただけであるが、スタジオに入った。
テンチョウは15分ほど遅れたが、それはたいしたミスではあるまい。

さて、曲の展開をあれこれと検討しているが、ふと思いついた案があったので提案してみた。
曲の終わり方に関するものである。
私「ああやってこうやって、最後にギターだけがあれを弾いているなんてどうでしょう？」
早速試してみようということになり、3人で合わせてみる。

実際に合わせてみて、
鬼ヒゲ教官「こんな感じ？」
私「そうですね。だいたいこんな感じですが、私のイメージではああやってこうやった後、あまり間をおかずにギターがあれを弾いてしまう感じだったんですけどね。」
鬼ヒゲ教官「そこですぐに弾きたかったんだけど、弾けなかったんだよ。」

なんと、あの鬼ヒゲ教官でも『弾けない』なんて言うことがあろうとは・・・

このミスによって鬼ヒゲ教官の権威は一気に失墜してしまった。
そのため、私もテンチョウも鬼ヒゲ教官の提案する「スタジオ後に辛いものを食いに行く」ことに対して堂々と猛反対することとなった。