なんとなくみえてきた。
昇格試験のプレゼンは「技術成果報告」ではなく「自分という人物をアピールするもの」だという。
その違いがわからなくて悩んでいた。
初め、「技術的内容ばかりで、これじゃ成果報告だよ」と言われた。
が、結局は取り組んできた仕事を例にプレゼンを行うし、技術的内容は必要。
その違いがわからなくて悩んだ。
どんな技術内容は入れてよくて、どんな技術内容は駄目なの?そこが区別できなかった。
今になって、ようやくわかってきた。
「状態」に着目すると成果報告。
「状態の変化」に着目すると人物アピールにつながる。
最終的にこういう成果が出た、最終的にこういう状態になった、という結果は、最終的な状態を言うだけなので成果報告。
成果の出た状態に変化させたその過程に着目し、行動と考えに発展させると人物アピール。
到達地点ではなく、そこに行き着くまでの過程に着目すればいいということだ。
自分のアピールだから、その過程で“自分”が取り組んだ「行動」を紹介すればよい。
そして、行動には必ずその行動を起こす根拠となる「考え」がある。
(カウンセリングの勉強で教わったが、人はメリットのない行動はしない。メリットがあるから行動している。メリットがあると考えたから行動したはず。)
こう考えると、昇格試験でお題に挙がっていた「あなたの考え方がわかるように」というところに結びつく。
例えば、自分が高校の部活のOB会を動かしているところにも、「考え」⇒「行動」⇒「結果」という流れがある。
・BCCやメルマガで連絡しても、受け取った側は当事者意識が芽生えないから相手にされないことが多いしスルーされやすいと考えていた。
・手間はかかるけど、1人1人個別にメールで連絡するようにした。
・参加不参加は別にして返事はくれるし、少しは興味があった人に「やってみようかな」と思わせて剣道再開させるに至っている。(やる・やらないは別にしても、ちょっと顔を出してくれる人も多く、その中で誘いをかけて再開に結びつけた人もいる)
「OB会が動き出して剣道やっているOBが何人もいる」
確かに、会そのものが動いていなかった状態を動いている状態に変化させたことはすごい成果。
ただそれを言うだけだと成果報告。
私が何をやってそんな状態を作り上げたのかはちっともわからない。
(特に会社の仕事の場合、成果が出たと言っても、本人の力なのか他のメンバーの力なのかを判断しようがない。)
ただ、そこに「普通は全体メールで連絡するばかりの人が多いけど、それじゃあ心に響かない(問題)と考えて、手間はかかっても個別にメールで攻撃した(打開策)。」というのが加わると、私がどういう考え方をする人間で、どういう行動をとる人間なのかが見えてくる。
合宿を企画して22人も集まったときに、人望という言葉で表現されるのを聞いてなんか嫌だったのは、「人望がある」という状態で表現されたのが何だか嫌だったこともありそうだ。
考えがあって、行動して、その結果としてたくさんの人が集まってくれた。
その状態から「人望がある」と判断するのならわかるが、「人望がある」⇒「人が集まった」というのは逆だと思う。
昔、英語の家庭教師をしていてこれに近い考えをしていた。
文法上誤らないために、動詞を「状態」を表すものなのか「状態の変化」を表すものなのかどちらなのかを考えろと教えていた。
同じように、「状態」と「動作」という観点でも分けて考えろと教えていた。
それに近い考え方のように思う。
さて、私は明日の本番で解放される。
来年はヤマンコ君が昇格試験の予定。
私は今、ヤマンコ君のひとつ上の男。
昇格できればふたつ上の男。
来年ヤマンコ君が昇格できれば、また私はヤマンコ君のひとつ上の男。