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見町観音

2009-09-03 | 名所 旧跡
青森県南部地方は古くから馬の名産地でした。
記録の上では奈良時代の「扶桑略記」に718年の記述として出てきます。
源平の合戦では南部産の馬が駿馬として名を残しています。

そんな馬産地のひとつ、七戸町にある見町観音は青森県内でも歴史のある観音堂です。
江戸時代の絵馬や羽子板、巡礼札など300点以上が残されていて、以前は南部糠部三十三観音の札所でもありました。
馬は神様の乗り物として信じられ、元は生きた馬を奉納していたそうですが次第に絵馬の奉納に変わっていったのだそうです。
そういえば盂蘭盆の迎え火を焚く時に、ナスやキュウリに足をつけて馬に見立てていますがあれも同じ考え方から始まっているようです。

 

南部地方には蒼前様(そうぜんさま)という馬を祭る民間信仰もあります。
葦毛四白(灰色で四肢の先が白)の馬には霊力があるとされ、馬を育てたり取引したりする人たちの信仰を集めていました。
蒼前、蒼前平、蒼前久保などの地名も南部地方一帯にあったのですが、昭和の市町村合併で少なくなりました。

車の普及により馬の飼育は減っていきました。
それでも映画にもなったように十和田市の三本木農業高校には馬術部があり、七戸には馬力大会、八戸市には流鏑馬が伝わっていて、馬との歴史は今に繋がっています。