老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

最近のボランティア気質に思う

2017年05月11日 20時24分39秒 | 園芸福祉・植物とのつながり
 丁度1年ほど前にこのブログで、最近のボランティア活動について
・定年の延長と共に、活動参加者の少数化と高齢化が目立つようになった。
・ある程度責任のある役を引き受けたがらないという傾向が強い。
という現状に触れさせて頂きましたが、この問題はあちこちのボランティア団体で共通の悩みの様です。

 私もこの15年位、園芸福祉という分野での活動を続けてきましたが、ここ数年自分の体力的な問題や家族の介護関係の問題などもあり、徐々に分担を減らして、この4月からは第一線から退くことになりました。

 ボランティア活動と言っても色々なタイプがあり一概に言い切れませんが、私が関与していたのは、小さなボランティア団体とは言え、公益法人から助成金を頂いて、定例的な講座運営や花壇維持管理作業などを行っているので、それなりに会員数も結構多くて、各種計画・報告書作成/金銭管理(含、会費徴収)/講座の運営/花壇維持管理作業の策定/対外活動の充実、そして会員への連絡や各種広報活動など、多岐にわたる裏方仕事がありました。

 また、助成金や会費で講座や公共施設での花壇維持活動などを運営している以上は、ある程度遠方に居住の専門家の参加にも頼らざるを得ない状況で、私が属していた団体の主な活動場所は堺市内ですが、京都・大阪府全域・奈良など極めて遠距離からの活動参加者が結構おられます。

 2年程の期間でそれぞれの分野を徐々に引き継ぎながら、複数の方に責任者になっていただき何とか引き継ぎが出来て、活動継続が出来るようになりましたが、その中で、ボランティア活動について、改めて色々と考えさせられることも多くあり、思い浮かべるままに列挙して見ますと

ボランティア参加者の公平感
・あくまで、ボランティア活動なので、参加される方は自分の体力と時間の許す範囲でのマイペースの活動というのが基本です。

・しかし、単に自宅近くにおける地域活動とは異なり、ある程度遠方に居住の専門家の参加にも頼らざるを得ない活動となると、これらの参加条件の異なる会員の活動参加に対してどのような公平感を出せるのかという問題があります。

・この点は私が所属していた会では、活動に関わる経費を少しでも抑えながら、講座や花壇維持管理活動への助成金の一部や、会費などを財源として、充分でなくてもある程度実情に応じて公平に交通費や必要経費をカバーするという方法を採りました。
しかし金銭が絡む以上は、この額の算定基準や決定過程は全てオープンにすると共に、日頃の会計管理も明確にしておかねばならず、ある意味では物凄く神経を使い、手間が掛ることは避けられないでしょう。

ボランティアの無償性問題
・それ以前に最大の問題は、“ボランティア”と“奉仕”を同一視されて、「ボランティアは全て無償!!」という考えの方が多いということでした。

・確かに、自治体などを中心にして、未だにボランティアと言えば無償という考え方の方が多いのですが、
活動内容にもよりますが、全て参加者の持ち出し負担では限界があり、(特に上記のようなある程度の水準を求められる活動では)質を保っての活動継続の為には、せめて最小限のアシストが必要でしょう

・この点、活動参加者への交通費などへの助成についての認識を共有することが大変でしたし、その財源確保が大きな課題ともなりました。

裏方業務の担い手不足
・もうひとつの問題は、講座や花壇管理などの運営の表面的な活動に関わって頂ける会員の方はある程度おられるのですが、それぞれの活動のコーディネートや事務仕事更に広報等の地味な裏方仕事に関して、引き受け手が少ないという事です。

・確かに表面で目立つ作業や、自分の好きな作業は楽しくてやりがいがあるのでしょうが、どのような活動にもそれを継続させるためには、裏方の地味な日常活動なしでは成り立たないのです。
例えボランティア活動といえども、複数の人数での活動に参加する以上は、その活動継続の為の裏方的な役割の大事さを感じて、少しでもそれを進んで分担する、或いはそのような分野を評価する気構えの大事さを改めて感じます。(まさ)