老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

湖東三山と永源寺   その① ~湖東三山~

2017年11月19日 19時39分43秒 | 旅行/色々な風景
 京都嵐山地区でのモミジ刈りの写真整理が終わった後、今まで行ったことのない琵琶湖の湖東地方に脚を伸ばしました。

 ここは、鈴鹿山脈の西山腹に位置し、東側から順に西明(さいみょう)寺・金剛輪寺・百済(ひゃくさい)寺の三つの天台宗寺院があり湖東三山(ことうさんざん)と呼ばれています。

 何れも紅葉の名所として有名なので、この3山と共に同じく紅葉でも有名な臨済宗永源寺派の本山である永源寺も訪れることにしました。

 名神高速で吹田から湖東三山スマートICまで約1時間、そこからは一番東にある西明寺までは10分足らずで到着。その後もそれ程離れていない金剛輪寺と百済寺を巡り、最後に永源寺を訪れてから名神高速八日市ICから帰阪しました。(まさ)

<西明寺>さいみょうじ
 平安時代初期の承和元年(834年)に三修上人によって創建ということですが、非常に立派な寺院です。
本堂と三重塔が国宝になっていますが、蓬莱庭という立派な庭園だけでなく、全境内が苔に覆われており、モミジの紅葉がより魅力的でした。

<金剛輪寺>こんごうりんじ
 奈良時代の僧・行基上人により、天平9年(737年)または天平13年(741年)に創建と伝えられており、
本堂が国宝になっています。
ここにも明寿院庭園と言う立派な庭園がありますが、何よりの特徴は参道に沿って、或いは参道に近い坊堂後に配置されている沢山の地蔵堂で、その数は1000体以上とされており、それぞれに風車が飾られているのが印象的でした。

<百済寺>ひゃくさいじ
 三山の中では一番古く、推古天皇14年(606年)に聖徳太子のよって建立とされたということです。
百済寺という寺号から見て、この寺は渡来系氏族の氏寺として開創された可能性が高いのですが、この付近は渡来人の秦氏一族が繁栄したところで、この寺も建立当時は日本に移り住んでいた渡来人の寺として建てられたようです。

 鎌倉時代からは「天台別院」と称され、1300人が居住する巨大寺院となりましたが、惜しくも天正元年4月11日に信長の焼討ちに遭いました。しかし、往時の姿は「石垣参道」、棚田のような「坊跡遺構」や「千年菩提樹」などから偲ぶことができます


<西明寺>

駐車場付近の紅葉

庭園蓬莱庭入口付近の紅葉

本堂前

好天気で、前日の雨でぬれた本堂の桧皮葺き屋根からは蒸気が出ています

蓬莱庭内部

同上。 苔の上のモミジの落葉

<金剛輪寺>

境内。石畳の道はモミジのトンネルです

明寿院庭園

明寿院のモミジ風景

地蔵さまの並ぶ参道

本堂前の血染めのモミジなど

<百済寺>

旧参道。山城の面影が残ります

本坊周辺

庭園の様子

庭園の高い所から見た庭園

仁王門。三山はいずれも大きな草鞋が祭ってありました。