老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

スペイン「銀の道」旅行記 その⑯ ラス・メドゥラス (10月7日)

2024年11月06日 18時53分21秒 | 旅行/色々な風景
 次いではアストルガのかなり西方の山中にあるラス・メドゥラスです。
ここは、紀元前にイベリア半島に進出したローマ人によって金の大規模な金採掘が行なわれた所です。
ここで採れた金は一旦アストルガに運ばれてから、銀の道を通ってローマに運ばれますので、この地は「銀の道」からは外れています。

 尚、ローマ人の採掘方法は、坑道による採掘ではなく、「山崩し」という方法で、樹木を撤去した鉱山の上から縦穴や途中から横穴を掘り、ここに大量の水を流し込んで山全体を水の圧力で崩壊させて、更に水を利用して砂金を採取するという方法だったようです(日本の佐渡の金山でも、一部でこのような採取方法があったようです)

 これには大量の水が必要でしたが、ローマには高度な水利技術があったので、遠い水源の山から、わずかな傾斜をつけた水路を何本も引いて、ラス・メドゥラスまで水を運びました。その総延長は700キロといわれますし、もともとは平坦であったこの地の地形を、複雑なものに変えていったようです。

 また、現在のラス・メドゥラス一帯に繁茂する森林はほとんど全てが栗の木ですが、全盛期には2万人を数えたとされる当時の鉱山労働者たちの食料を補うものとして、農耕に不向きな痩せた土地でも育つ栗の木を植え育てたのが起源であるといわれています。(まさ)

徐々に山中に

バスを降りて、山中に入りますがまだ雨が降っていて赤土の鉱山跡もはっきり見えません

村の中には巡礼路の矢印もあります。 フランス人の道の一部だったようです。
バーの宣伝です

こじんまりした教会も


雨の山道を傘をさして歩きます
鉱山跡が近くなりました

同上


山の中は栗の木が多いです

実が沢山ついています
道にも落ちたクリの実が沢山あります
栗の巨木

同上

同上

同上 この木は樹齢500年以上とのことです

湿気が多いのかサルオガセが付いた樹木も多いです


鉱山跡に近づくにつれ少し明るくなりました

同上

同上 日が照っているのに霧雨で狐の嫁入りです

同上


鉱山の説明文 先に書き込んだ「山崩し」の方法です
鉱山跡

同上 こんなに鋭いものも残っています

出発点に戻りましたが、明るくなり出発時とは大違いです


雨のために展望台には行きませんでしたが、展望台からはこのような景色が見られるようです