シャンクス…涼む。

サンサンと太陽が降りそそぐ。
…なら、まだしも、曇り空の後、太陽が顔を出す。

蒸し暑い。湿気と暑さが耐え難い。

汗がジンワリと滲む。

シャンクスは、木蔭で涼んでいる。

木陰でも耐えがたいらしく、居間に入ってきた。

扇風機の前に陣取り、動かない。



シャンクスは、三年前にフィラリアで一週間、死線を彷徨った。
フィラリア…別名｛犬糸状虫｝成虫は、そうめんのように、細く長い。
蚊が媒介する（蚊にうつされる）。
感染すると、心臓（肺動脈）に成虫が寄生して、心臓病、肝臓病、腎臓病など、いろんな病気を引き起こす、とても恐い病気。

家人全ての看病も、獣医さんのお蔭もあるが、シャンクスの生命力の強さが大きい。

とはいえ、シャンクスの心臓は今も後遺症を残している。
５月～１１月までの間、強めの投薬がかかせない。

死の淵から生還後、犬小屋～お家犬になったという訳です。



犬小屋の中から自力で床の下に入り、自分の身体がすっぽり入る分の土を掘り、７日の間じっと動かなかった。

体力の消耗を最小限に抑えて、病気と戦っていた姿は胸が痛かった。

ゲーム用テレビの前でも、よだれ垂らしても、部屋を汚しても…許す。

シャンクスがいてくれては、助かるよ。

新宿スワン…白鳥龍彦君

新宿スワンは、スカウトが主人公のコミックである。
男性誌に連載されていて、かなり売れている。
累計千万部以上…半端な数字ではない。

女性のほとんどが、生物的嫌悪を感じるであろうコアな描写も多い。
そこは、スットバカシテ…斜めよみです。

スカウトと言っても、芸能スカウトではない。
水商売専用、大都会新宿の裏社会のお話。
闇金、詐欺、風俗、ホスト、麻薬と暴力団が鋼のように絡まって奔流になっていく。
北海道警の裏金事件。暴対法以後の闇金業者の潜伏とオレ、オレ詐欺への形態移行。

警察という上からの締め付けに追いやられた裏社会。
裏社会からもはじき出された犯罪弱者は、底のないコップに注いだ水。
こぼれた水は地方へと流され…より悪質な地下犯罪を犯す。
恨み、憎悪　そして自分は無価値であるという思い…負の連鎖。
弱い者は、さらに弱い者をまきぞえにして、罪の自覚すらないように思える。
この所、そんな事件があった。

…閉話休題…
ちょっと、パソコンの上を見る。スライムが私を見ている。
　

スライムは、私の下半身を連想させる。
動きも似ている。


「この物語はフィクションであり、登場する人物・団体等は実在のものといっさい関係ありません」
お断りを入れるまでもなく、そして…たかが漫画でもなく、日本の現在社会のリアルを感じる。
昭和の私が知っている裏社会と言えば「仁義なき戦い」深作天皇に負う所が多い。
やっぱり、平成には、ついていけんわぁ。

主人公白鳥君と、脇役の魅力に引っ張られて読んでしまった。

体力がある。すごく軽い。あほっぽい。明るい。
喧嘩強し。底辺の底辺にいてすらも、失わない仁義。
汚れきる事のない心。精神に太い芯が入っている…たつひこ君。
「きれいに見える物でも、実はどろどろだったり…汚い世界にいるからこそ、キレイなものがみつかったり」
舞台は香港へ。最終回も近い…かな。

のんびりと長閑な田舎にも、犯罪は起こる。
この所、そんな事件があった。

スズメバチもいるし、マムシに咬まれたりもする。

やっぱり、生きるって事は…。

体力と気力がいる。

そして、心の中に、Ｓｏｍｅｔｈｉｎｇが不可欠。

スズメバチ…ＷＡＳＰ

スズメバチの巣と言えば。

麻薬密売、又は凶悪な犯罪組織などを連想する。
ＷＡＳＰは「ミレニアム」の主人公、リスベット・サランデルのハンドルネームでもあった。
攻撃的。容赦なし。危険。
合歓さんは「蜂がトンどるなぁ」くらいの認識しかなく、刺されても騒がず…
だから、助かった…ん…です…かねぇ？？？
「しかも、黄色ですよ。きいろ」黄色スズメバチは、大スズメバチと同様に恐怖である。
「死亡率４５％なんです」

宇宙服もどきの防護服で、その下にはクサリカタビラのような下着をきこんでいる。
蜂の巣退治人の二人も首をかしげる。「秋口には、さらに狂暴になるので、いつやるか。今でしょ」
　

特殊な粘着液。噴射スプレーなど…で落ちたスズメバチの巣。
偵察の蜂も、巣の周りに、塗り付けられた薬にからめとられて落っこちて死ぬ。

田舎暮らしは、のんびりばかりではない。
蜂仕置き人の携帯がなる。

彼らは、次の蜂の巣の現場へと向かう。
結構忙しそうであります。

戦いすんで、ほっとした態の合歓さんと相棒シャンクス。

野生の証明ですかね。