明治時代から要人や文化人をもてなしてきた熱海。
熱海は芸妓文化なしには語れない。今宵はこの街に根付いた
伝統文化を継承していく芸妓さんの心意気と東音会の本格的
日本文化のコラボレーションで夢心地な時を過ごした。
芸者にはいろいろ呼び名があり、関東では「芸妓」「芸者」と呼び
関西では「芸子」と呼ぶ。修行中の芸者は「半玉(はんぎょく)」と呼ばれ
京都では「舞妓」と言われる。芸者の世界は「花柳界」と呼ばれ
これは柳緑花紅からあでやかな世界を意味する。
この夜、もてなしてくれた芸者さんは「置屋」水の家の宏紀
(踊り 花柳流)と清すみの旬子さん(三味線杵屋)と静さん
(ピンクの女性、置屋名は忘れた)の3人。置屋(おきや)とは
芸者さんが属している芸者の派遣業者のこと。
又、芸者に対して支払う料金を「玉代(きょくだい)」と言い、
宿の明細に組み込まれ、宿泊代と一緒の請求となる。
芸者の世界では時間を「本(ほん)」と数え、1本とは30分のこと。
一座敷(ひとざしき)は2時間なので4本となる。
踊り手の芸者を「立ち方」と言い、三味線や太鼓の演奏、唄をうたう
芸者を「地方」と呼ぶ。楚々とした華のある舞う姿に和のおもてなしを
再発見でき、日本人に生まれてよかったと感じさせる素晴らしい世界だ。
この一覧表は平成16年に手に入れた、熱海芸妓のリストで
大げさに言えば、私の宝物の一つだ。熱海は全国屈指の芸者街、
全国2800人(?)居ると言う芸者の内、約10%弱を占める熱海芸者。
この一覧を見ると置屋さんも106軒もある。これにはビックリだ。
この一覧表をよく見ると4種類のマークが芸者さんに付いている。
1つは三味線芸妓、他には熱海ざんぎ取得芸妓、熱海名所取得芸妓、
そして驚くことにゴルフのお供のできる芸妓の表示までされている。
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長唄の師匠とは数十年の永いお付き合い。なのに踊りを
披露したのは今回が初めて。なんの予告も無しに
舞台で舞い始めたのを見て「エーウソー」といったどよめきが!
しかも、東音会と熱海芸妓さんとのコラボ。こんな光景は
滅多に見られないことと皆感嘆の声しきりだった。
「熱海をどり」のポスター。熱海芸妓見番歌舞練場で
4月28日(日)・29(月)第30回記念公演が行われる。
興味のある方はまだ間に合いますので、行かれてみてはいかがですか?
お問い合わせ TEL 0557-81-3575