1.100分de名著 安部公房
『砂の女』第1回 「定着」と「流動」のはざまで
「砂の女」の舞台は海岸に近い砂丘の中に埋もれかかった一軒家。
休暇を利用して新種のハンミョウを採取すべく昆虫採集に出かけた学校教師・仁木順平は、女が一人で住むこの家に一夜の宿を借りることに。
そこで繰り返されるのはひたすら砂を掻き出す単純労働。
常に流動し定着を拒む「自由の象徴」と仁木が思い描いていた「砂」は、この場所では人間の自由を阻む壁として立ちはだかっていた。
第1回では、安部公房の人となり、「砂の女」の執筆背景などにも言及しながら、安部公房が描こうとした、
人間がもたざるを得ない限りない自由への憧れと、それを阻害するものとの葛藤について考える。
タイトルバック ~映画「裸の島」より~ "Naked Island"
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