うわごとのとなり

彼は日中はほとんど会話したがらズ
　見た目は46-50代ぐらい　
もしかしたら、もっと若いのかもしれない
長身で華奢で骨ばった体格・・

そんな彼にも殆ど話しかけない癖に
消灯時間をすぎると
隣の老人には無理やり話(持論)を発表する

　持論：前戦争(大東亜戦線)での戦艦ノ役目と敗戦理由

元々戦艦というモノは
戦闘機(飛行機)のサポートが本来の役目であり、
幾ら巨大な砲門を設置してあっても
的が大きいので　敵戦闘機にとってとても狙いやすく
かつ　飛行機の中継地である母艦は最優先の攻撃対象となる。

なのに大東亜戦争では
舟の燃料は質の悪い軽油で片道とギリ半分ぐらいの距離ぶんしか積んでなかったし
(彼の推論です　あしからづ)

個々の戦艦には飛行機は5-6台しか搭載できず
唯々命中精度や射程距離のあいまいな砲台を盛り合わせるしかなかった

だから　射程範囲外の離れた空母から
自国の戦艦・飛行機は飛び立つ大量の敵飛行機の攻撃で
海に沈んでしまったのだ

　
　　　　隣の老人はいつもと同じくおとなしくしていた