ソプラノ素子の日記♪

熊本市在住のソプラノ歌手、井上素子のブログ!
2018年から両親の介護中2020年からコロナ禍のため演奏活動を自粛中

2月の誕生花「スイートピー」

2022-02-01 08:00:00 | 音楽(声楽)
2022年2月1日(火)
2月の誕生花は「スイートピー」です。

2月の誕生花 スイートピー

2月の誕生花 スイートピー

学名:Lathyrus odoratus
和名:ジャコウエンドウ
科・属名:マメ科レンリソウ属
原産地:イタリア・シシリー島(シチリア島)
開花時期:4月下旬~6月中旬(品種による)

「甘い豆」という名前の通り、甘い香りと可愛らしい見た目が特徴のスイートピー。花が咲いた後さやをつけ、豆がなることからもこの名前は由来します。1695年に修道僧クパーニがイタリア・シチリア島で発見し、その後イギリスで園芸植物として愛されるようになりました。
イギリスのエドワード7世の妃アレクサンドラも装飾として愛用していたことで、エドワード朝を象徴する役割も果たしました。
花言葉は「門出」「別離」「ささやかな喜び」「優しい思い出」など。これは花弁の形状が飛び立っていく蝶を彷彿とさせるからと言われています。冬から春にかけて新たなスタートを切るところが、初春の誕生花としてふさわしいですね。
色ごとでは、ピンクのスイートピーは「繊細」「優美」、白のスイートピーは「ささやかな喜び」「微妙」、紫のスイートピーは「永遠の喜び」、黄色のスイートピーは「囁き」「分別」です。
開花時期は春ですが、切花のスイートピーが多く出回るようになるのは11月頃からで、冬が旬となります。また、品種によっては夏咲きや冬咲きのものが存在します。

2月の誕生花である「スイートピー」の花言葉は、「ささやかな喜び」、「永遠の喜び」なので、モーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」から「Un moto di gioia(喜びの衝動を)」を御紹介します。

Un moto di gioia
Mi sento nel petto,
Che annunzia diletto
In mezzo il timor!

Speriam che in contento
Finisca l'affanno
Non sempre è tiranno
Il fato ed amor.

 ソプラノ歌手のバーバラ・ボニー

ソプラノ歌手のキャスリーン・バトル

メゾソプラノ歌手のチェチーリア・バルトリ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1月の誕生花「チューリップ」

2022-01-01 08:00:00 | 音楽(声楽)
2022年1月1日(土)
1月の誕生花は「チューリップ」です。
 

1月の誕生花 チューリップ

1月の誕生花 チューリップ

学名:Tulipa
和名:鬱金香(うこんこう、うっこんこう)
科・属名:ユリ科チューリップ属
原産地:トルコ・アナトリア半島、イランなどの地中海沿岸から中央アジア
開花時期:3月下旬~5月上旬(品種による)

春の花・チューリップは、世界中で愛されている球根植物です。現在、チューリップの品種だけで5,000を超えて園芸品種に登録されています。それだけ改良に熱意が注がれてきたということです。17世紀のオランダでは、稀少で高額な品種のチューリップの球根が高値取引されたことに起因する「チューリップバブル」なる経済現象も起こったほどです。

花言葉は「思いやり」。色別に見ると、赤が「愛の告白」「真実の愛」、ピンクが「愛のめばえ」「誠実な愛」、紫が「不滅の愛」、白が「失われた愛」、黄色が「望みのない恋」「名声」などです。

1月の誕生花である「チューリップ」の花言葉は、「真実の愛」、「誠実な愛」なので、ドニゼッティの歌曲集から「Eterno amore e fè(久遠の愛と誠)」を御紹介します。

私はリコルディ版のドニゼッティ歌曲集で勉強しています。

Eterno amore e fè,
ti giuro umile ai piè,
ti giuro fè,presente Iddio.

Viver,morir per te
è il solo ben che a me
dal ciel desio.

久遠の愛と誠を
貴女の足許で誓います。
神の御前で、久遠の愛を誓います。

私は自分のために天に望む幸せは、
貴女のために生き、貴女のために死ぬことだけです。(歌詞対訳 戸口幸策)

ソプラノ歌手のマリエッラデヴィーア

 
以下は私の備忘録(ウンチク)
私はイタリア古典歌曲を中心にリサイタルを開催しています。
前半にイタリア古典歌曲、後半に近代のプログラムを組むことがあります。
プログラムの後半にドニゼッティの歌曲を入れる時は、音域が広くて華やかなこの曲を選びました。
 
ドニゼッティの歌曲は低音から高音まで音域が広く、一気にオクターブ上がる技巧的でドラマティックな曲が多いです。(オペラアリアのよう)とにかくテクニックが要ります。
テクニックがないと歌えないし、のどを傷めるので十分注意が必要です。(素敵な曲だけど、危険な曲)
 
低音域から高音域まで音の粒をそろえます。
声に「むら」があったら、この曲の良さは出ません。
低音を歌いながら、フレーズ内の高音のどの音域まで使うのか理解しておく必要があります。
 
声を絶対押さないこと。
高音に当てるようなキンキンした声ではなく、おなかの力を使って、息をまわして、芯のある響きを持って歌います。
固い声だと強弱が効かないので、この曲を表現できません。
 
半音階のピッチをきちんと合わせます。
この曲は臨時記号で運命を表しているので、重要ポイントです。
ドニゼッティは楽譜に指示が多いので、楽譜とおりに歌うことが大切です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日の誕生花「プラタナス」

2021-12-21 21:21:00 | 音楽(声楽)
2021年12月21日(火)
今日の誕生花が「プラタナス」なので、
王様がお気に入りのプラタナスの下で歌うオペラアリアOmbra mai fu(オンブラマイフ)を御紹介します。
 
Wikipedia から引用

オンブラ・マイ・フ」(: Ombra mai fu)は、ヘンデルの作曲したオペラセルセ』(Serse, Xerxes)第1幕冒頭のアリアペルシャ王セルセ(クセルクセス1世)によって歌われる。調性はヘ長調。詩はプラタナスの木陰への愛を歌ったもの。

ヘンデルは没後も名声が落ちなかったが、レパートリーに残ったのはごく一部の作品だけだった[4]。オペラ作品はほとんど忘却され、『セルセ』もその例外ではなかったが、官能的な「オンブラ・マイ・フ」だけが19世紀にヘンデルのラルゴの名を与えられて愛唱されるようになった[5]。元来カストラートのための曲だが、今日は主にソプラノにより歌われる。

ソプラノ歌手キャスリーン・バトルによる録音[9]が、実相寺昭雄監督による映像とともに、1986年夏からニッカウヰスキーのCMに使用され、日本で大きな反響を巻き起こした[10]。ニッカウヰスキーには、曲や歌手に関する視聴者からの問い合わせの電話や手紙が殺到し[10]ウイスキー全体の市場が伸び悩む中、スーパーニッカの売上は2割増となった[10]

この影響もあり、同年の第38回NHK紅白歌合戦では紅白初出場の佐藤しのぶが同曲を歌唱した。

 

私が使っているヘンデルのアリア集

Ombra mai fu」の楽譜


 
 
ソプラノ歌手キャスリーンバトル
 
メゾソプラノ歌手チェチーリアバルトリ
 
アルゼンチン出身のカウンターテナー歌手フランコファジョーリ
 
フランスのカウンターテナー歌手フィリップジャルスキー
 
 
以下は私の備忘録(ウンチク)
私の第1回目のリサイタルプログラムは、前半イタリア古典歌曲、ヘンデルのオペラアリア、
後半はモーツアルトのオペラアリアでした。
その時に「Ombra mai fu」を歌い、好評でした。
 
Ombra mai fu」はCM等で有名ですし、「聴きたい」とリクエスト頂くので、
リサイタルのプログラムに時々入れています。
 
レチタティーヴォ(楽譜の左ページ)は王様の台詞らしく、品よく堂々と歌います。
歌詞の意味から、場面が変わる所は雰囲気をガラリと変えます。
 
アリアはとにかく声を押さないこと。
息をうまくまわし、フレーズ(旋律の区切り)を丁寧に歌います。
最後の高音までエネルギーを温存しておきます。
短いアリアなので、曲全体を一気に歌い上げる感じ。
最後の高音ははりあげない、押さない、余裕を持った綺麗な響きにします。
フェルマータで伸ばす時に高音のピッチが下がらないように、腹筋で支えます。
強い力で支えるのではなく、下腹をひくような感覚で。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

12月の誕生花

2021-12-01 22:22:00 | 音楽(声楽)
2021年12月1日(水)
12月の誕生花は「赤いバラ」です。

12月の誕生花 赤いバラ

12月の誕生花 赤いバラ

学名:Rosa
和名:薔薇(バラ)
科・属名:バラ科バラ属
原産地:アジア、ヨーロッパ、中近東、北アメリカ、アフリカ一部
開花時期:5月中旬~6月上旬、6月中旬~11月(品種による)

12月の誕生花は、赤いバラです。5月の誕生花であるピンクのバラも美しさは遜色ありませんが、赤いバラにはよりいっそうの華麗さと風格が備わっています。
赤いバラの花言葉は「愛情」「美」「情熱」。特に愛する人への誕生日ギフトにふさわしい花です。
愛の象徴でもあるバラの花は、愛する人に贈る際は、その本数にも意味があります。
1本は「一目ぼれ」、2本は「この世界には二人だけ」、3本は「愛しています」、4本は「一生愛し続けます」、5本は「出会えて心から嬉しい」、6本は「あなたに夢中です」、9本は「いつまでも一緒に」、11本は「最愛」、12本は「私の奥さん(恋人)になってください」、24本は「一日中想っています」、40本は「真実の愛」、99本は「永遠の愛」、100本は「100パーセントの愛」、101本は「あなただけ」、そして108本は「結婚してください」です。愛する人への誕生日プレゼントにいかがでしょうか。(12か月の誕生花について【イーフローラ】から引用)

 

母が育てているバラを剪定したので、一輪もらいました。


イタリアの作曲家トスティの歌曲集の中に、「Rosa(薔薇)」があります。
お祈りの本の間に挟まれた薔薇を見つめている恋人を、少し離れた所から眺めながら歌っているという設定です。
お祈りの本ではないけど、「Rosa(薔薇)」の楽譜に挟んでみました。




コップに挿したら、素敵でした。
 
以下は私のウンチクというか…備忘録です。
トスティはオペラは作らず、旋律が美しい歌曲をたくさん作っています。
イタリア王室の声楽教師、イギリス王室の声楽教師で、歌が上手だったそうです。
トスティはテノール?なので、高音域の歌曲が多いです。
 
流れるような伴奏に、歌詞をのせる感じの曲が多いので、聴きやすく、旋律を覚えやすいです。一見とっつきやすい?と感じます。
しかしテクニックがなく腑抜けの声で歌うと、鼻歌のようになってしまい、流行歌風になりがちです。
 
音程やリズムをきちんととって芸術歌曲として歌わないと、トスティの良さは出ません。
高音域のフレーズで美しい旋律に酔って、声をはりあげたり押したり、
オペラチックになるのもトスティらしさが出ないのでNGです。
言葉(単語)も多いので、自分の中で歌詞をしっかり理解して歌うことが大切です。
 
私はリサイタルでトスティの歌曲「Sogno(夢)」、「Rosa(薔薇)」、「Segreto(ひめごと)」3曲を取り上げましたが、
かなり難しく予想外に苦労しました。
大好きな曲なので、またいつかチャレンジしたい作品です。
 

トスティ作曲の「Rosa(薔薇)」

Una povera rosa è rinserrata
nel tuo piccolo libro di preghiera:
una povera rosa di brughiera
che la lunga stagione ha disseccata.

Chi te l'ha dato quel mesto fiore?
Qual ti rammenta sogno gentil?
”Ah!” tu rispondi,”Fugge l'amore!
Fuggon le splendide sere d'april!”

Or muta la contempli e d'improvviso,
ti si vela di pianto la pupilla:
or,la baci,tremando,e disfavilla
su la tua fronte,un vivido sorriso!

Chi te l'ha dato quel mesto fiore?
Qual ti rammenta sogno gentil?
”Ah!” tu rispondi,”Fugge l'amore!
Fuggon le splendide sere d'april!”

哀れな薔薇の花は
君の小さなお祈りの本の中に閉じ込められている。
長い季節が萎れさせてしまった
哀れな荒れ野の薔薇の花。

君はあの悲しい花を誰に貰ったのか?
どんな優しい夢を君に思い出させるのか?
「あぁ!」君は答える「愛は逃げるもの!
四月のすばらしい夕べは逃げるもの!」

今君は黙ってそれを見つめ、
君の瞳はふと涙で曇る。
今君は震えながらそれに口づけし、
君の額には生き生きとした微笑みが輝く。

君はあの悲しい花を誰に貰ったのか?
どんな優しい夢を君に思い出させるのか?
「あぁ!」君は答える「愛は逃げるもの!策
四月のすばらしい夕べは逃げるもの!」     (歌詞対訳:戸口幸策)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

万霊節

2021-11-02 22:22:00 | 音楽(声楽)
2021年11月2日(火)
今日は万霊節の日です。
シュトラウスの歌曲は私に合うと言われて、勉強していました。
シュトラウスの歌曲に「万霊節」という綺麗な曲があるので、御紹介します。



万霊節(Wikipediaから引用)
死者の日(ししゃのひ)または万霊節(ばんれいせつ、All Souls’ Day)は、キリスト教で全ての死者の魂のために祈りを捧げる日である。ローマ・カトリック教会では正式には「The Commemoration of All the Faithful Departed」(信仰を持って逝った人全ての記念日)と呼ぶ。11月は「死者の月」とされる[1]


シュトラウスの歌曲「万霊節」(Wikipediaから引用)

万霊節」(ばんれいせつ、Allerseelen)作品10-8は、リヒャルト・シュトラウスの作曲した歌曲

1885年10月3日に、マイニンゲンで書き上げられた。ヘルマン・フォン・ギルムドイツ語版の詩に付曲したシュトラウス最初の歌曲集『「最後の葉」("Letzte Blätter" )による8つの歌曲』作品10の一曲。シュトラウスの歌曲の中でも特に演奏機会の多い作品で、畑中良輔は、「この比類のない美しさと清純さは、彼の壮大な交響詩が滅ぶことはあっても、おそらく永遠のものとして残るであろうと思われる」と述べている。

トランクイロ、変ホ長調、4/4拍子。万霊節の日に、亡き恋人への想いを語る詩に基づく。息の長いフレーズで通作されており、素直に歌われる第1節、少し陰りを見せる第2節、序奏の旋律を用いて盛り上がる第3節、と設計されている。異名同音的な転調も効果的に用いられる。


森麻季さんが解説、弾き歌いされています。


エリーアメリング


キャスリーンバトル


バーバラボニー


Stell auf den Tisch die duftenden Reseden,
Die letzten roten Astern trag herbei,
Und laß uns wieder von der Liebe reden,
Wie einst im Mai.

Gib mir die Hand, daß ich sie heimlich drücke
Und wenn man's sieht, mir ist es einerlei,
Gib mir nur einen deiner süßen Blicke,
Wie einst im Mai.

Es blüht und duftet heut auf jedem Grabe,
Ein Tag im Jahr ist ja den Toten frei,
Komm an mein Herz, daß ich dich wieder habe,
Wie einst im Mai.



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする