春休みの或る日、テツ君(新・高1)はひとりでレッスンに来ました。
最近、御家族で市内に引っ越して来た為、
ひとりでレッスンに来られるようになったのです。
その日のレッスンはテツ君だけでしたので、
レッスンが終わった後に、少しお喋りしました。
もう8年間も習っているね。
小さい頃は、可愛かったよね。
レッスンの合間に息止め競走とかしたよね。
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https://blog.goo.ne.jp/soraminosorami/e/80419e0d8df185643eebe006fc5ec09e
そうそう、【目玉先生】に監視?して貰ったこともあったね。
覚えてる?(笑)
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https://blog.goo.ne.jp/soraminosorami/e/f29354232df788c708f39445cd2b6531
取り留めも無く そんなお喋りをいていたら、
テツ君が真面目な顔をして言いました。
「僕、最近、ららみ先生は【先生】だから
敬わないといけないな、と思うようになりました。」
「えっ? 先生と思っていなかったの?」
「先生と思っていたんだけど~
う~ん。。。上手く説明出来ないけど。。。」
「確かに仲良しだけどね~?」
「。。。。。」
テツ君は口籠もってしまいました。
「もしかしたら、今までは大きく分けて、
【僕にとって親しい人】のカテゴリーに入っていた私が、
【先生という立場】の人だった、って事に【改めて気がついた】ってこと?」
「あっ、そんな感じです」
「親しい人にも種類があって、家族や親戚、友達や先生など、色々な立場があるものね。」
「そうですね。」
「その立場によって、言葉遣いとか態度を変えるのが大人ってことだよね。」
「そうですね。
僕も高校生なので、色々な立場を考えて行動しないといけないな、と思いました。」
「今までも、その事は分かっていた事だと思うけど、
高校生なので、より一層気を使おう!と思っているのかな。」
「はい。」
テツ君は入門した頃、2年生だったのですが、
なかなか集中力が続きませんでした。
なので、ピアノに興味を持って貰う為に、私は何でもしたような気がします。
褒めることは勿論のこと、
私は変顔までして(笑)一緒に遊んだり、自尊心をくすぐったり。。。
様々なことをやってきましたが、
テツ君は徐々に それに応えてくれるようになりました。
その間にテツ君は、
昼夜が逆転して不登校になったり、
軽い識字障がいがあるため、勉強で苦労したり、
様々な苦労を乗り越えて、
この春は、中堅の高校に合格したのでした。
傍から見ていても、この1年のテツ君の成長は著しく、
感動を覚える程です。
テツ君自身も、この1年に様々なことを考え、
高校生になる自覚が芽生えてきたのでしょう。
もう子どもじゃないんだ。
そんな気持が、先生を敬う、という言葉に表れたのかもしれません。
なんだか感動してしまいます。
「じゃあテツ君、来週のレッスンまでに、沢山練習してきてね。」
「あっ、はい。」
「だって、【先生】の言うことは、よ~く聞かないとね。」
テツ君は、ニヤッと笑いました。
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