ららみ先生のピアノのおけいこ

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九九って癒やされる

2018-09-27 | 自閉症の作家・東田直樹さん

KADOKAWA発の文芸情報サイト「カドブン」で、
東田直樹さんのエッセイ(毎週水曜更新)

「東田直樹の絆創膏日記」
第44回 特別な2×7=14 が掲載されました。

ご興味のある方は、ここをクリックしてくださいね。

 

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2018年9月15日(土)

 小学生の時習ったかけ算は、とても覚えやすかった。式も答えも決まったパターンで覚えればいいからだと思う。
 僕が一番気に入っていたのは、2×7=14である。
 2の段は、九九の中で最も簡単だ。
 2×1=2、2×2=4、2×3=6、2×4=8、2×5=10、2×6=12、2×7=14、2×8=16、2×9=18で終わり。
 2×7=14の所になると、僕の発声のリズムは微妙に変わる。
 どの式にもリズムがあるのかもしれないが、2×7=14には、特別な響きを感じる。少し言いづらいが、音がかわいい。
 九九は、何度も口に出して唱えなければ覚えられない。ただの数字の並びだと思っている人もいるが、それぞれの九九には違いがあり、個性を感じる。
 僕は、どんなに九九が得意になっても、2×7=14だけは、少し丁寧に発音している。そうすると、その後の九九も上手に言えるのだ。
 2×6=12までは、ウォーミングアップ、いよいよこの先が九九の本番、9×9=81まで一気に声高に暗唱する。
 九九を唱えていると、楽しい気分になる。僕の耳には、九九が算数というより、念仏に聞こえることがあった。一所懸命に唱えていると、必ず幸せになれる。そんな気分に浸れたのだ。

~~~~~

確かに、九九を唱えてみると、楽しい気分になります。

自分の子どもの頃や、息子達が2年生だった頃を思い出したりするからでしょうか。

あと、唱えるうちに無心になって、心が穏やかになるような気がします。

九九に癒やされるなんて、意外な発見です 

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