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6月は、毎週、日曜日にスタジオに集まり、練習を重ねた。
目標は、キタオンの大きな広いステージに立つこと。
7月20日、この舞台に立つためには、何としてもテープ審査を通過しなくてはならなかった。
演奏曲目は、
1 Blow a sea breeze 潮風によせて
2 二人のためのlove song
3 食育のうた(新曲)
どちらかというと楽観的な僕は、「解決できない問題はない」というのが、生活信条であるから、「きっと夢は叶うはず」と信じて、スタジオに通っていた。
その間、20年以上まえのカセットテープを探し出し、CDに音源を落として、メンバーで聞き合い、昔の自分たちをほめたたえた。
自分達の音楽をこよなく愛しているのは自分達であると再認識した。
そんな僕らの姿を見て、メンバーの妻が、「あの人たち達は、自分達が大好きだから」と温かく微笑んだそうだ。
「叶わない夢はない、解決できない問題はない」
僕たちは、キタオンのステージに向かって、ゆっくりと歩いていた。