元同僚が学校を訪ねてくれて、彼が職場を共にする共通の友人の病状を伝えてくれた。友人は、今、まさに壮絶な病気との戦いの中にいる。
散々、病気とのかかわりの中で生きてきた自分を振り返り、谷川俊太郎の「生きる」、そして、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を思う。
そして、今!繰り返される「生きるということ…」というフレーズを「生かされているということ…」に置き換えて、自分の存在価値をいつも考えているのです。
「生きる」 谷川俊太郎
生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
木漏れ日がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみをすること
あなたと手をつなぐこと
生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
すべての美しいものに出会うということ
そして
かくされた悪を注意深くこばむこと
生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ
生きているということ
いま生きているということ
いま遠くで犬が吠えるということ
いま地球が廻っているということ
いまどこかで産声があがるということ
いまどこかで兵士が傷つくということ
いまぶらんこがゆれているということ
いまいまがすぎてゆくこと
生きているということ
いま生きてるということ
鳥ははばたくということ
海はとどろくということ
かたつむりははうということ
人は愛するということ
あなたの手のぬくみ
いのちということ