先ほど、歌の練習を終え、メンバーが帰って行きました。
練習中、「続きはどうなるんだ?」という話に……。
特に、「花穂は?」と。今のところは、行方知らず。
ハルキとヒロトが探すというストリーはどうか?
どこかの街で偶然、会うとか?
では、23話です。南先生が爆発します。
「悪のは、おれたち、大人だ。君たちにこんなことをさせてしまった大人だ。良い悪いをしっかり教えてこなかった、よくないことを誤魔化してきた大人なんだ」
「すまない」
先生はみんなに向かって頭を下げた。
それから、ゆっくり顔を上げて、遠山先生を見た。
研究会の次の予定を知らせる放送が入る。静かな教室の中で、言葉一つ一つがはっきり聞こえたが、内容は頭の中に止まらず、素通りしていく。
「そして…」
先生は、大きく息を吸う。
「そして、一番悪いのは…」
また、言葉を止めた。
「一番悪いのは、…」
静かに、言葉を確かめるように言って、それから、教室全体が揺れるような大きな声で、
「あなただ!」
遠山先生を指さした。
「子どもたちの心が見えていない。子どもの姿が見えても見えていないふりをする。悪いことを放置し続けた。学級の子どもたちが何をしようとおかまいなしで、放任、放任。自分の都合の悪いことは、威圧して封じ込める。手抜きの毎日、楽ばかりして、子ども喜ばせたり。楽しませたりしようとしない。褒めない、励まさない、勇気づけない。助けない、支えない、手を差しのべない」
言葉を畳みかけた。窓からの日差しで逆光になり、遠山先生がどんな顔をしていたかはよく見えなかった。
南先生は、今度は、静かに、
「遠山先生、子どもたちに謝ろうよ。ごめんなさいを言おうよ」
とても優しい声で語りかけた。そして、もう一度、僕たち見て、
「これで私の話は終わりです。終わりになりますが、今日の算数は、遠山先生も、みんなも素敵でした。明日から、僕も今日の遠山先生のような授業をしたいと思いました。ありがとうございました」
深く礼をして、そのまま、教室を後にした。
それから、誰も何も言わない、何もしない時間があって、遠山先生が僕らの前に立った。
11月8日(日) 江別市立北光小学校で15時半ころに登場します。