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ポカラの朝

2014-04-12 18:33:51 | ヒマラヤ・トレッキング 花の旅

 

 3月5日。

 

 昨晩は疲れもあって、シャワーを浴びた後、ベッドに横になったまま眠り込んでしまったようです。


 朝 目が覚めると、窓の外がわずかに明るくなり始めていました。

 

 急いで服を着て、コンデジ(コンパクトデジカメ)片手にGH(ゲストハウス)の屋上へ階段を上ります。


 ポカラの町は、夜の闇から目を覚ましきれず、街のどこかへ走り過ぎる車のエンジン音が、夜明を告げる波紋を拡散していました。

 

 北の空が淡いブルーのエーテルに包まれ、天へ突き刺さる如く佇むマチャプチャレが、木立が眠る丘を見下ろし、仄かな色に染まり始めました。

 

 

 何処かで雄鶏が夜明けを告げていました。

 やがて、心細くさえ思える太陽が東の空に顔を覗かせました。

 

 

 サランコットの丘の彼方で、陽の光を受けはじめた山の頂きに雪煙が見えました。


 標高数千メートルの神々の庭で、イエティが目を覚まし、雪を蹴散らしながら遊び始めたのかもしれません。

 

 

 

 階下へ下りて行くと、Sさんのグループが自炊用のキッチンで朝食を作っていました。

 

 

 ブロッコリーやジャガイモなどの野菜にニンニクを加え味を調えています。

 

 メンバーの中に菜食主義者が居るのだそうです。

 

 

 私は勧められるまま、ご相伴に与ることにしました。


 そして、麻の実を磨り潰したものを勧められました。

 

 

 私は認識不足でしたが、繊維を取る為の麻と麻薬としての大麻は全く同じものなのだそうです。

 


 ウィキペディアには、「麻は終戦前まで、日本では米と並んで、作付け量を指定され盛んに栽培されていた主要農作物。古くから日本で栽培されたものは麻薬成分をほとんど含まない」と記述されていました。

 


 麻を栽培する時に播種する果実に陶酔成分はなく、生薬では麻子仁(ましにん)として利用され、香辛料として七味唐辛子にも含まれているそうです。

 

 但し、麻の果実は発芽して大麻草となるので、磨り潰して発芽不能となったものを調理に用いるそうです。

 

 磨り潰した麻の実は、特別な味がある訳ではありませんが、栄養学的にはタンパク質が豊富で、脂肪酸などの含有バランスが良いのだとか。

 

 珍しいものを食べさせてもらいました。

 

 

 しかし、今朝はSさんの姿が見えません、グループもSさんがリーダーと云う訳ではなさそうです。


 私は昨日Sさんから旅のお誘いを受けたのですが、具体的な話がないまま、グループの人達は個々に行動を始めていました。


 私は中途半端な気分のまま、取り残されたような状況に置かれていました。

 

 

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ネパールに熱帯の花

2014-04-12 13:22:32 | ヒマラヤ・トレッキング 花の旅

 

 出発してから3時間程で、小奇麗なカフェテリアが整ったドライブインに着き、ブランチタイムになりました。


 

 ドライブインの庭の東屋が、オレンジ色のカエンカズラに美しく彩られていました。

 

 カエンカズラ(Pyrostegia venusta)はブラジル原産の常緑樹で、日本では温室でしか見ることができません。

 

 

 周囲の庭にハイビスカスウナズキヒメフヨウなどが花を咲かせていました。

 

  

 

 これらの花も日本では、沖縄以外、屋外ではほとんど見ることはできません。

  

 私のネパールのイメージは、雪を被ったヒマラヤだったのですが、これらの花から、ここが熱帯であることを認識させれました。

  

 

 私はこのドライブインで、後部座席の日本人から声を掛けられ、食事をご一緒することになりました。

 


 6人のグループは男性3人と女性3人。男性の一人はドイツ人です。


 一番年長のSさんはポカラに住んだことがあり、ネパール語が話せます。


 現在はフランスにお住まいで、ネパール産の麻の工芸品を輸入販売しているそうです。

 

 グループの皆さんは麻に関するプロジェクトが目的で、ポカラから麻を栽培する山村に入る予定だとのお話でした。


 私は山と花を見るトレッキングが目的で、ネパールには18日まで滞在し、具体的な日程はまだ決めていない旨を説明しました。

 

 するとSさんから、時間があるなら、一緒に山村へ行きませんか、とお誘いを受けたのです。


 今日は3月4日、トレッキングに要する日数は4~5日もあれば十分と思いますので、このお誘いに心が動きました。

 

 ただの観光ではない、ありのままのネパールの農村生活が体験できるかもしれないと思えたのです。

 

 

 バスはその後も、幾多の町や村を車窓に映し走り続け、午後2時過ぎにポカラに到着しました。

 

 

 私はSさんに誘われるままタクシーに同乗し、Sさんが予約していたGH(ゲストハウス)へご一緒させてもらいました。 

 

 

 

 

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トリブヴァン・ハイウエー

2014-04-12 12:19:10 | ヒマラヤ・トレッキング 花の旅

 

 3月4日

 

 朝7時にカトマンドゥ( カトマンズ )のGH(ゲストハウス)ドルフィンをチェックアウトしました。

 

 ドルフィンの請求金額は一泊1500Rs×三泊、朝食400 Rs×二回で計5300 Rsでした。

 

 日本の安価なビジネスホテル一泊分の値段で三泊したことになります。


 ポカラへのバスはオーナーが手配してくれて、料金は650 Rsでした。

 今朝はバス乗り場までオーナーが案内してくれます。

 

 宿を出る時、同宿していたフランス人親子4人が一緒でした。

 

 オーナーの奥さんがフランス人の3歳ぐらいの男の子を抱いて歩き始めました。

 

 

 カトマンドゥ市内の幹線道路 カンティ・パトにバスが列をなしていました。


 フランス人家族を別のバスに乗せた後、オーナーは私をポカラ行きのバス席まで案内してくれました。

 

 

 満員の乗客を乗せ、バスは7時半にカトマンドゥを出発しました。


 横の席に中年男性のネパール人、一番後ろの席には日本人5~6人の団体が座っています。

 


 バスは混雑するカトマンドゥ市街を抜けてトリブヴァン・ハイウエーに入り、途中で客を拾いながら、幾つかの街を抜け、

 

 

 カトマンドゥ盆地を囲む山に登り始めました。


 車窓に農村風景が広がりました。

 

 

 出発して1時間も過ぎた頃、バスは峠を越えます。


 すれ違うトラックがいかにもネパールらしい模様に彩られていました。

 

 

 峠を越えた後、バスはぐんぐんと高度を下げて行きました。


 向かいの尾根の中腹に、これから進んで行くトリブヴァン・ハイウエーが見えていました。


 ハイウエーと言っても、道路は日本の二桁番号の国道並みです。


 例えば高崎から新潟へ越える国道17号線関越道三国峠とか、紀伊半島を周る42号、広島から出雲へ抜ける54号のようなイメージです。

 

 しかも所々に未舗装部分があります。

 

 

 出発して2時間が過ぎた頃、かなりワイルドな場所でトイレ休憩となりました。

 

 

 その後もバスは少しずつ高度を下げながら、田園風景の中に続くトリブヴァン・ハイウエーを走ります。

 

 

 そして、横を流れる川の幅が広がってきました。

 

 

 

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