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野の花を目に拾いながら

2014-04-20 23:12:55 | ヒマラヤ・トレッキング 花の旅

 

 ビレタンティを過ぎると、強い陽射しの道が続いていました。


 幾度か、四輪駆動車が通り過ぎ、車が通った後の砂埃が、汗をかいた肌にまといつきます。

 

 

 道の左手にダラウンティ・コーラ(ダラウンティ川)の流れ、左手奥に切り立った崖が聳えていました。


 何か、大雪山の天人峡辺りで林道歩きをしている気分です。

 

 

 道路のあちこちに草の花を目にするようになりました。


 シロバナセンダングサやヒメツルソバ等の帰化植物が咲いています。


 と書いてから、念の為に確認したところ、


 何と!ヒメツルソバはヒマラヤ原産であることが分かりました。


 ヒメツルソバはネパールから世界へと旅立ったようです!

 

 アブナイ、アブナイ、嘘書くところでした。


 ヒメツルソバは東京辺りでも、陽の当る石垣などに群れ咲く姿をよく見かけます。

 

 シロバナセンダングサは北米原産ですので、念のため

 

 

      左:シロバナセンダングサ       右:ヒメツルソバ 

 

 道路際に咲く黄色い花に目が留まりました。

 

 このブログを書くに当たって、カトマンズで購入した「ヒマラヤの花」を参照しますと、Reinwardtia indica であることが分かりました。

 

 パキスタンからインド、中国南西部にかけて分布するアマ科キバナアマ属の常緑小低木だそうです。

 

 重い思いをしながら、トレッキング中も本を背負って歩いた甲斐があろうかと言うものです。

 

 その他にもフジウツギに似た花などを見かけました。

 

  

   左:Reinwardtia indica       右:詳細不明 フジウツギ科?

 

 モモの花でしょうか? 路傍に可憐なピンク色の花を見かけました。

 

 行程が少しずつ、「花の旅」らしくなってきました。

 

 川に沿って、少しずつ高度も上がってゆきます。

 

 

 

 単調な一本道を歩くうちに、いつの間にか前後のトレッカーと顔見知りになっていました。


 前を行くグループはオランダから来られた方達です。

 初老のご主人と奥さん、奥さんのお姉さんの三人連れです。この日は同じGH(ゲストハウス)に宿泊し、親しくさせて頂きました。

 

 オランダは山の無い国です。


 余生にこうして山を歩く喜びは想像に難くありません。

 

 

 少しずつ高度を上げるダラウンティ・コーラの対岸に、数件の農家と段々畑が見えていました。

 

 青い空に白い雲が浮かび、尾根と峰が折り重なるように続いていました。

 

 

 暑さに堪り兼ねたのか、オーストラリアから来た若いペアが川岸に下りて水浴びを始めました。


 彼らに付き添うネパール人ガイドが、私にも水浴びをするように勧めますが、まだまだ先が長いので、私は先を急ぐことにしました。

 

 

 歩いていると、時々ロバの姿を目にしました。


 トレッキングルートのGHへの物資輸送をロバが担っているようです。

 

 

 

ヒマラヤ一人歩きの危険性

 

 

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ヒマラヤトレッキング 花の旅 index 1

 

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雪を見ながらバナナが育つ

2014-04-20 16:56:03 | ヒマラヤ・トレッキング 花の旅

 

 

アンナプルナトレッキングルート 概念図 

 

 ナヤプルからモディ・コーラ(モディ川)に沿って、ビレタンティへの道を歩き始めました。


 道の両側に、食料品などを並べた店が並んでいます。

 

 

 ナヤプルの家並みの途中にTIMSのチェックポイントがありました。


 手続きをしないで此処へ来ると、ペナルティーとして2000Rs徴収されるそうです。

 

 

 時々マチャプチャレが雪に輝く姿を見せてくれます。

 

 

 ナヤプルを出ると、モディ・コーラの左岸に車が一台通れる程の道が続いていました。

 

 

 道路脇の畑にバナナが育っていました。

 

 雪山が見える場所で、バナナが育つことに驚かされます。

 

 

 通学途中の子供達を見かけました。


 こざっぱりとした身なりが、一定の生活レベルを物語ります。

 

 ネパールの山村=貧困 ということでもなさそうです。

 

 

 ナヤプルから20分程も歩くと、モディ・コーラに架かる橋に出ました。

 

 

 橋を渡ると道は二手に分かれ、右はガンドルン、左がゴレパニに通じています。

 

 

 左手へ進むとすぐに、ビレタンティの村に出ました。

 

 村の入口にアンナプルナ保護区入域証を確認する窓口がありました。

 

 

 ビレタンティの村にGH(ゲストハウス)やレストランの看板を掲げた十数件の建物が並んでいました。

 

 

 村の石畳みを抜けると、その先に未舗装の道が、川に沿って続いていました。 

 

 

 

ヒマラヤ一人歩きの危険性

 

 

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どこの国でも父親は一生懸命

2014-04-20 12:12:56 | ヒマラヤ・トレッキング 花の旅

 

 3月6日


 朝目を覚ますとすぐ、屋上に登って、朝日を浴びるマチャプチャレを眺めました。

 

 就寝前に荷造りを終えていますので、山の姿を楽しみながら、ゆっくりとタクシーを待ちます。

 

 

 昨日依頼したタクシーが7時にGH(ゲストハウス)前に到着しました。

 

 運転手にナヤプルへ向かうバス乗り場に向かって下さいと告げます。

 

 運転手は走り出すとすぐ、自宅へ5分程寄って、用事を済ませたいけど良いだろうか?と聞いてきましたので、OKの返事をしました。

 

 

 運転手の家はパスパークへ向かう途中にありました。

 

 庭で鶏が餌を啄ばみ、奥さんが洗い桶を使って洗濯の真最中でした。

 

 運転手は笑顔で子供を抱いて、この子が末っ子ですと私に紹介しました。

 

 父親の愛情に包まれた子供のはにかむ様子が可愛いくて、私もホンワカ気分になっていました。

 

 

 お茶を勧められて、15分程もいたでしょうか、タクシーは運転手の父親を助手席に乗せてバスターミナルへ向かいました。


 途中で父親を下ろし、タクシーがバス乗り場の前に来ますと、運転手が、このまま登山口まで乗って行きませんかと言いだしました。

 

 バスはもう出てしまった後なので、次のバスは2時間後です、と言うのです。

 

 え~! なんだよ、それは!

 

 口には出しませんでしたが、『この野郎、はじめからそのつもりだったんだ・・・』と瞬時に思いました。

 

 確かにバス停はもぬけの殻でした。

 

 その間も運転手はタクシーを停めずに走り続け、ナヤプルまで3000Rsで行きましょう、と言います。

 

 3000Rsだと!(実は日本を出発する前に、日本人トレッカーのブログでポカラからナヤプルまでのタクシー料金が1900 Rsだったとの記事を読んでいたのです)

 

  「高い!」と言うと、「それでは2500 Rsでは」と値を下げます。

 

  「ダメだ!車を停めろ!」 「では2300 Rs!」

 

 その間にもタクシーはバス停を通り越して走り続けます。


 「車を停めて、戻れ」と言いますと、「それでは2100 Rs!では? ナヤプルまでバスで行っても料金は700 Rsです、ナヤプルまで70kmあり、ガソリン代が1000 Rsは必要です」と嘘八百を並べます。

 

 事前に調べていなければきっと嘘だとは分からなかったでしょう。

 

 「NO!」

 

 「では1900 Rsでは? 途中の景色の良い所で説明しながら行きますのでバスより楽しめますよ」と運転手は言いました。


 まあ、日本円で2000円程であれば、どうと言うほどの金額ではありません。

 

 この運転手も家族を抱えて一生懸命なんだろうな、と思いますし、どうしてもバスに乗りたい訳でもないし、誰かのブログにあった1900 Rsで、OKを出しました。

 

 甘いでしょうか?

 

 何と言っても、子供を抱いたあの時の運転手の笑顔にほだされました。

 

 そうでなければ、私は「嵌められた」ことに腹をたて、タクシーを降りていたはずです。

 

 運転手は安心したらしく、私を助手席へ座るように勧めた後、タクシーはポカラ市街を抜け、ハグルン街道を西に向ってはしり始めました。

 

 

 車が峠に差し掛かると、北の方角にマチャプチャレが近づいてきました。

 

 

 カーレを過ぎた辺りで峠を越え、道路は下り坂となり、

 

 

 ポカラを出てから1時間ちょっとでナヤプルに到着しました。

 

 

 

ヒマラヤ一人歩きの危険性

 

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