シャクナゲの大木を過ぎて20分ほどで、標高2020メートルのウレリに到着しました。
振り返ると、眼下にティルケドゥンガ村が見えました。
数時間前に、あそこで昼食を食べたのです。
山腹をはしる道路の周囲は緑が消え、褐色の耕作地が広がっていました。
そして、谷を隔てた対岸の斜面に信じられない光景が広がっていました。
この斜面の傾斜度はどれ程あるのでしょうか?
段々畑の中に、二十数軒以上ありそうな集落が見えていました。
ウレリに到着すると、何も考えず最初のGH(ゲストハウス)の中庭のテーブルに腰を下ろしました。
到着時刻は16時を僅かに過ぎていたでしょうか。
予約などしていませんから、鍵の束を持ったお兄ちゃんに、「一人だけど、今夜泊まれますか?」と聞くと、すぐにOKの返事が得られました。
ダイニングルームに、途中で仲良くなったネパール人ガイドやポーター達の顔が見えます。
「ナマステ」と挨拶すると、笑顔の「ナマステ」が返ってきました。
プラスチックの椅子に座り、ブラックティーを注文しました。
砂糖をスプーンに二杯も入れて、糖分を補給します。
ロバが水の入ったボトルを背負って石の階段を行き来していました。
ここは、飲み水を運び込まないと賄えないようです。
これが私の部屋です。
ベッドが二つある、中庭に面した朝日の当る部屋でした。
シャワーを浴びた後で、テラスへ登ってみました。
ウレリには数件のGHがあることにこの時初めて気付きました。
比較してから選べばよかったかと思いましたが、道中で顔馴染みとなった人達が一緒なので、このGHで正解だったはずです。
ダイニングルームに入ると、ストーブに火が点いていました。
隣の席にはオランダからの3人組が座っていました。
地図を広げて情報交換などをした後、初日の疲れもあるのか、みんな口数は多くありません。
17時になった頃、GHが客に夕食のオーダーを取り始めました。
私は考えるのが面倒なので、昼に続いてダルバートを注文しました。
食事を終えても、まだ寝るには早すぎます。
ストーブの横でネパール人のガイドやポーター達がトランプを始めました。
私は暇を持て余し、結局はビールを注文していました。
出てきたビールの銘柄はエベレストでした。
※ 他の記事へは index をご利用頂くと便利です。
ヒマラヤトレッキング 花の旅 index 1
ヒマラヤトレッキング 花の旅 index 2