男鹿半島には1度来ていますが、その時は駆け足だったので、主要な場所にしか寄りませんでした。
しかし、北海道へ旅する時に、新潟苫小牧航路のフェリーから男鹿半島の南側に見事な海岸線が続くのを見て、一度はゆっくり訪ねてみたいと考えていました。
男鹿半島と言えば、高温に熱した石を使った「石焼料理」が有名ですが、流石にこの猛暑の中で熱々の鍋料理を食べる気になりません。
でも、折角男鹿に来たのですから、何かそれらしいものが食べたいと思いました。
大潟村の南の池公園を出ると、途中で道の駅に寄って、観光案内所で幾つかのパンフレットを貰い、その中の「男鹿グルメガイド」を参考に、船川港の食事処へ向かいました。
ナビにパンフレットの住所を入れ、13時前にはテーブルに付くことができました。
ハタハタ丼、ぶぐラーメン、しょっつる焼きそばの何れかと迷ったのですが、ハタハタは冬がシーズン、ラーメンも暑そうだったので、消去法でしょっつる焼きそばを注文しました。
夏休みの為か、頭にバンダナを巻いた中学生ぐらいの男の子がテーブルに運んできた、しょっつる焼きそばは素朴なしょっつるの味がしました。
男鹿に名物を作ろうという心意気を感じます。
店内は若い御嬢さん達が切り盛りしています。
お店にはひっきりなしに客が出入りしていました。
船川港でお昼を済ませ、県道59号を岬の先に向けてはしり始めました。
10分程もはしると、偶然県道脇に「天然記念物 つばき自生北限地帯」という看板を目にしました。
そうなんです、男鹿に椿の名所があることをすっかり忘れていました。
事前に旅行先の花所を確認しますが、季節外れの場所まではチェックしきれていませんでした。
看板には
「指定年月日 大正11年10月12日、 所在地 船川港椿字家の後12-19、 面積432㎡、 ここは能登山と称する小丘で、全山ヤブツバキに覆われています。特に南から南東側の斜面に多く認められます。平成6年の調査によると総個体数573本、昭和57年の調査より多くなっています。青森県夏泊半島と共に、北限地帯のヤブツバキ群落としての群生価値は大変高いものです。」と記されていました。
再び県道59号を西に向かいますと、数キロ先に「ゴジラ岩」の看板が見えました。
県道から渚へ降りる道が続き、渚には数台の車が停まっていました。
子供達が潮だまりで、磯遊びをしていました。
奥に見えるのは帆掛島でしょうか。
磯の先に潮瀬岬の灯台が見えています。
しかし、ゴジラ岩は何処にあるのでしょう?
岩の海岸を岬の先端へと進んでゆきました。
大きな岩を廻り込むと、右手に何やらそれらしき岩礁が見えました。
これがゴジラ岩か!
実物のスケールはそれ程ではありませんが、写真に撮ってみると、実物以上に見栄えがするのは、背景に何もないことが効果を上げているのだと思えます。
そして、こんな岩だらけの海岸で、可憐な花を見付けました。
カワラナデシコです。
ゴジラの後でナデシコに巡り会うとは、何かドラマのシナリオじみた気もしますが、栄養の少ない、潮風に晒されたこんな辺境な地に花を咲かせるナデシコの生命力に驚かされました。
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