JR久慈駅の隣に
第三セクター三陸鉄道のきっぷ売り場と改札口があります。
待合室にリアス亭が店を構えていました。
メニューを見るとソバとウドンが300~500円、うに弁当が1850円です。
うに弁当の写真を見ると、弁当箱にうにがぎっしりと盛り込まれ、いくらが添えられています。
この値段でこの内容なんて、他の場所では考えられません。
自動券売機で大船渡の盛駅までのきっぷを購入しました。
盛駅までの運賃は3780円でした。
自販機は現金しか利用できず、窓口に人影はなく、カードできっぷを購入できるか否かは分かりません。
改札口に「列車は発車時刻の約10分前に入線します。改札はありません」と表示されていました。
三陸鉄道のホームに続く跨線橋から窓を覗くと、
右手の車庫らしき建物から一両の気動車が動き始めました。
この列車が宮古行きに間違いありません。
車両が跨線橋の下を潜った後を追って、ホームに降りると、楽しい図柄がペイントされた軌道車がホームに停まっていました。
帽子を被ったキャラクターの横に「Let‘Go イシツブテ」と記されています。
明るい室内にワインレッドのボックス席が並び、
網棚の上に、数多くのキャラクターが描かれています。
キャラクターに見覚えがあるので、これはポケモンです。
室内を見て回ると「いわて応援ポケモン イシツブテ」の下に「イシツブテは岩に手が付いた姿が岩手を象徴していることから、イシツブテが岩手応援ポケモンに選ばれた」と記されていました。
小学2年生の孫もポケモンゲームに夢中で、親から時間制限されますが、ポケモンゲームでカタカナと漢字を覚えたので、無暗にゲームを禁じる必要はなさそうです。
宮古行き列車は10時39分に久慈駅を発車しました。
久慈駅を出るとすぐに、長内川を渡ります。
長内川上流の長内渓流は、高さ80mの白い岩の断崖が3㎞も続き、新緑や紅葉の時期に見ごろを迎えるそうです。
川を渡ると列車は市街地を進みますが、街に新築の家が並んでいました。
列車が陸中宇部駅に停まると、同一規格同一デザインの住宅が軒を連ねていました。東日本大震災で被災された方々の住宅かもしれません。
列車が次の陸中野田駅に着くと、高く聳える白い防潮堤が見えてきました。
防潮堤に近づくと、高さ14mの防潮堤に圧倒されます。
一般的な建築物の1階は約3mなので、5階建てより少し低い程の高さです。
この辺りの野田村では、東日本大震災で発生した18mの津波で死者37人、村内1/3の建築物515棟が破壊という甚大な被害をこうむりました。
防潮堤は、18mという津波の高さより低いのですが、この列車が走る三陸鉄道の線路や並走する国道45号線などが第二堤防、それより内側の三陸北縦貫道が第三堤防の役を担う設計だそうです。
列車は陸中野田駅を出て4分後に十府ヶ浦海岸に停車しました。
駅の周囲に十府ヶ浦公園が整備され、津波で破壊された、米田川を渡る歩道橋の一部が震災遺構とし展示されているそうです。
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