気仙沼駅はJR大船渡線の終着駅で、大船渡線BRTと気仙沼線BRTが乗り入れています。
気仙沼で乗り継ぐ、気仙沼線BRT柳津行 バスの発車時刻は18時0分です。
46分の待ち合わせ時間を得て、気仙沼駅の外に出ました。
駅の周囲にコンビニさえありません。
記事を認めるに際しググると、2011年の震災前は、南気仙沼が街の中心駅の機能を担ったそうです。
しかし、南気仙沼駅は津波で甚大な被害を受け、高台にある気仙沼駅が被害を免れ、現在は当駅が気仙沼市唯一の鉄道駅となったそうです。
駅前ロータリーに掲げられた市内案内図には、気仙沼駅から北方向にJR大船渡線が伸び、南へJR気仙沼線が走り、港近くに南気仙沼駅が記されていました。
気仙沼も何度か訪ね来ましたが、2015年の夏、寝袋を積んだ車で三陸海岸を縦断した時、気仙沼港の駐車場に車を停め、港の近くに灯を灯す、プレハブ小屋の復興屋台村で地酒を飲み、魚を食べた思い出でがあります。
知らない土地を訪ねる時は必ず、見知らぬ肴を注文します。
この時は「モーカの星」でした。
モーカとはネズミザメで、星は心臓です。
レバ刺のような見た目のサメの心臓に酢味噌を付けて食べました。
弾力があっても固くない食感で、クセのない味に酒が進みました。
言うまでもありませんが、サメ一匹に心臓は一つなので、気仙沼を代表する珍味だそうです。
そして次に、マンボウ刺を注文しました。
私はマンボウを初めて食べましたが、淡泊でくせのない刺身を、この地の人々は酢味噌や南蛮醤油などで食べるそうです。
今回の旅も、気仙沼駅近くに居酒屋でもあれば、と思ったのですが、残念です。
やがて駅の電光掲示板に、「BRT 18:00 柳津」と表示され、1番乗り場に向かうと、
宮城県のキャラクター、むすび丸をデザインしたバスが停まっていました。
私は最前部の、タイヤ真上の席に座りました。
駅構内に設けられた信号が青に変って、BRTバスは発車しました。
バスは線路跡のBRT専用道を走ります。
進路を南へ変えて川を渡りました。
ガードレールに両側を挟まれた専用道を走り続けていると、
前方にトンネルが現れ、バスは躊躇することなく中へ進みます。
そして極狭の鉄橋を渡るときも、スピードを変えません。
川を渡ると、左手に防潮堤が見えてきました。
防潮堤の裏側は気仙沼湾の筈ですが海は見えません。
しかし、この辺りで日没を迎え、以後は写真撮影ができなくなりました。
バスは夜道を淡々と走り続け、19時49分にJR気仙沼線の柳津駅に到着しました。
私は柳津駅で小牟田行き電車に乗り換え、小牟田駅で仙台行きに乗り継ぎ、約3時間後の22時51分に仙台駅に降り立ちました。
仙台から夜行バスで東京に戻ることも考えましたが、生ビールが飲みたくて街をふらつくと、ネットカフェを見つけたので、今夜は仙台の街で夜を過ごすことにしました。
青春18きっぷで北海道の根室を往復してくると、仙台なんて東京の隣町みたいなものです。
更に、青春18きっぷ全5回分を仙台までに使い果たしました。
と言うことで、仙台から先は割愛させて頂こうと思います。
長い旅に、最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとう御座いました。
私は古希を過ぎてもなお旅を続けます。
近場でも、未知なる旅のアイデアに事欠きません。
また何時か、このページでお会いできる日を楽しみにしております。
皆様もどうぞ、ご健勝にお過ごし下さい。
前回の「青春18きっぷ」 「青春18きっぷ」花の旅 北海道
「花の旅」の全て 「花の旅」 総合目次
筆者のホームページ 「PAPYRUS」