夏休み、読書の薦め
皆さんは、「風と共に去りぬ」という作品を知っていますか?1936年に、アメリカの作家マーガレット ミッチェルによって書かれた長編小説です。原題を“Gone with the Wind”と言い、南北戦争と共に、当時絶頂期にあったアメリカ南部の貴族社会が去ったという歴史的事実を表しています。アイルランド系移民で、南部のプランテーション主の娘であるスカーレットを主人公に、彼女を取り巻く人間模様が展開されます。私は高校生の時、この作品の虜になり、いずれ英語で読んでみたいと思っていました。世界史の授業で、この作品が南部の白人の視点から描かれていることも知り、欧米の地域研究にも関心を持ちました。その後、進学の時、外国語学部を選んだきっかけになっています。
皆さんも、日本の小説だけでなく、外国のそれらも読んでみてはいかがでしょう?読み進むうちに、夢中になってしまう作品に出会えるといいですね。
ちなみに、翻訳の文 庫にして5巻にもなる“Gone with the wind”は、特に大好きな場面や、英語ではどう表現されているか知りたい部分を楽しみに、原文で読んでみました。著作権の切れた後、リプリー著、森瑤子訳の、続編とも言える「スカーレット」は、アイルランド独立運動の背景と共に、スカーレットが人間的に成長していて、私のお気に入りの一冊です。
(大脇葉子)