ペンギンさんにおねだりして買って来て貰った15コ入りの羽二重(はぶたえ)餅を前にして
息子が聞いてきた。
「どうする、分け方?」
「う~ん・・・・奇数だからそれが問題だね」
「母さんは はにじゅー何個食べたい?」
「・・・・いっぱい」
「・・・Nちゃんも食べたいかな?」(そうだ、この日はNちゃんが遊びに来ることに
なっていたのだ)
「Nちゃんだってそりゃあ食べたいでしょうよ~。
そうだなぁ、3人で平等に分けたいところだが・・・・
もしかしてもしかして、君、はにじゅー食べ過ぎたいの?」
「うん、 食べ過ぎたい」
やっぱりな。
「Nちゃんも食べ過ぎたいかなぁ?」
と聞くので
「そりゃーそうでしょうよ、お母さんだって食べ過ぎたいよ」と話は平行線だった。
でもまあ、話し合いの末に3:3:9コにしてやることにした。
かわいい息子のためだから。
自分たちの取り分を間違えないように、
私は容器をハサミで切り分けて各人のランチョンマットの上に置いた。
Nちゃんが遊びに来た時には、息子は自分の分は食べ終わってて、
(まったくうちのプーさんは食いしん坊万歳だな)
包装容器9か所にパーラービーズを色分けして入れてイルカモチーフを作っていた。
私はその横でNちゃんとおやつの時間を楽しんだ。
次の日の朝、起きるなりプーさんはおやつの棚に跳んで行った。
そして
「ねえ、はにじゅー餅、本当にもうない? ある? 実はあったりしない・・のかな?」
と聞いてきた。
!
そ、そ、そんなに好きなのか!
ああ・・ごめんね、プーさん。
お母さん、
子を思う母としてこっそり自分の分を1コでも残しといてやればよかったのかな。
思いつきもしないで美味しい美味しいって食べちゃった。
別にそれでいいはずなのに、なんか・・・申し訳ない気持ちに(ちょっとだけ)なってしまった。
ぺんちゃん、次回2箱です。