SURGERY NOW note

がん治療と外科手術に関する新しい情報や日常診療を通じて感じたことなどを紹介します。

古事記の中の医術

2007-04-03 | 雑感
  三浦佑之千葉大教授による口語訳古事記を読みました。古事記の物語の中では、さまざまな医術が行われています。

 有名な話としては「いなばの白ウサギ」の話がありますが、そこではオホナムヂ(=オホクニヌシ)がフカ・サメに皮を剥がれたウサギに「すぐに河の真水で体を良く洗い、水辺の蒲の穂を取り、その穂を敷き散らして、その上に身を転がして横たわっていれば元の膚のように治る」と教えたのでウサギがその通りにしたところ、元通りに白い毛におおわれて治ります。

 またオホナムヂの兄弟の八十の神々が焼いた石を山の上から転がして、その焼けた石に押しつぶされてオホナムヂが死んでしまう場面があります。その時は赤貝の女神のキサガヒヒメが、焼けた石にへばり付いて死んでいるオホナムヂを、貝の殻で岩から剥がして、さらに蛤の女神のウムギヒメがオホナムヂの母神の乳の汁に薬を混ぜてオホナムヂの焼けただれた体にくまなく塗ったところ生き返った、という話です。

 その他にもドラキュラに対するニンニクよろしく、ヤマトタケルが足柄山で坂の神にノビルを投げつけてやつける話などもありました。