郷が杜備忘録

旅行や読書と日々の行動の記録。
日常のできごとや思い出の写真が中心。 たまに旅行の記事も投稿します!

迷惑な終活(内館牧子著)

2024-10-06 | 読書

内館牧子さんの高齢者小説第5段、「迷惑な終活」を読んだ。

内館さんの小説は妻が気に入っており、今回も新聞に広告が出るとすぐに本屋に買いに行った。

今回の話は「終活」である。

新聞やテレビを見ていると、断捨離とか終活というような話ばかり。

登場人物は75歳の夫とその妻、年金暮らしで二人暮らし。子供たちはそれぞれ独立し、離れて暮らしている。

ほぼ我が家と変わらない、少し年上の先輩夫婦ということになる。我々夫婦もやがてそういうことになるのだろうと思って読んだ。

主人公の夫は、「生きている間に死の準備はしない」という主義。

しかし、そんな夫も人生にケリをつけるために行動し始める。

そこから思わぬ事態が発生するのだが。

内館さんの小説の展開はいつも奇抜だ。いつのまにそうなるのか、次々と事態は思わぬ方向に転がってゆく。そこが面白い。そして、その有り様が、我々の周りにもありそうなことなのである。

さらに登場人物の心の声、ことばにも形にも出さないが、心の中に思っていることが、さもありなん、ということで感じられる。

今回も楽しませてもらいました。夫婦で読んで、話をするのもまた楽しいものです。

これからまだ長生きするのにも、参考になりました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする