季節を巡って
羽根はまわる
暑いときはそれなりの風を
寒いときは間のぬけた風を
密室のうたた寝に
風を吹かせた
あるときは
農夫の汗に
日焼けした少年の喉に
ミケ猫の房毛に
羽根は姿を見せずに
風を吹かせた
どこに隠れているのか
心当たりはあるが
それを捜すまでもなく
そのたびごとに
向きを変えながら
風を吹かせつづけた
季節を巡って
羽根はまわる
暑いときはそれなりの風を
寒いときは間のぬけた風を
密室のうたた寝に
風を吹かせた
あるときは
農夫の汗に
日焼けした少年の喉に
ミケ猫の房毛に
羽根は姿を見せずに
風を吹かせた
どこに隠れているのか
心当たりはあるが
それを捜すまでもなく
そのたびごとに
向きを変えながら
風を吹かせつづけた