毎月第2第4火曜は、連携先の「めぐみ在宅クリニック」で1時から「デスケースカンファレンス」です。
今日のケースは、半年ほど前にうちのステーションも訪問していたIさんでした。
Iさんは、転移性脳腫瘍。
夫の医療機関への不信感から、在宅を選ばれた方でした。
退院当日に、栄養の輸液をするために、IVH(中心静脈栄養)を入れて帰ってきました。彼女は、やや意識レベルがダウンしていたもの、うまく回らない呂律でニコニコしながら、まだよくおしゃべりをしてくれました。
まだ60代でご主人が失業中のため、医療保険の3割負担が重くのしかかります。
IVHが入っている場合、管の入っている部分の消毒や固定、フィルターやポンプのついている管の交換など、訪問看護師が行うことがほとんどなのですが、ご主人は訪問看護の回数を減らすため、ご自分でやるからといいました。
Iさんは、脳圧を下げるための点滴や、途中抗生物質の側管(管の横からさらに管をつなげて入れる点滴)等もあったため、まず、間違いなくご主人ができる様、絵を描いて順番を付けて、まず看護師がやるところを見てもらいました。
「なんだ。簡単ジャン。」
それがご主人の第一声でした。とりあえず、ご主人の手技も次の日確認して、かなりの部分を夫にゆだねることにしました。
とにかく病状もあまりよくないので、訪問看護を週1回だけは了承してくれました。
結局、何度かの緊急訪問はあったものの、最後まで週1回の訪問看護は増えることはありませんでした。
それは、めぐみ在宅クリニックの先生も同じだった様です。
そこで、今日の振り返りです。
よかったこと:最後まで家にいられたこと。
このケースでは、夫の支えを支援することが必要だったわけです。
では、夫の支えは何なのか。
「なるべく、お金をかけずに、最後まで自分の手で妻を看る事」
そこで、週1回の訪問看護で、清潔援助とIVHの確認、服薬指導、夫が行える介護指導をしていきました。
病状経過の確認と説明を行う事で、次に何が起こりうるか。
また、そのときどう対応するか。
とにかく、こんなときには「電話だけでもください。」と言う説明が重要になってきます。
そして、主治医からの予測指示。
とりあえずの問題を回避し、苦痛を速やかに緩和するために。
こちらからの電話での確認もしました。
(医師が、電話相談を受けると、それも点数になってしまうそうです。)
悪かったこと:やはり夫だけでは清潔が維持できず、結果IVHの感染を起こしたこと。
参加した医師から、「コストや、感染のリスクを考えたらIVHを継続する必要があったのか?」と言う質問もありました。
そのときの主治医は今はいないので、はっきりとはわかりませんが、夫の「妻に生きていてほしい」と言う思いを尊重したかったのでは。と言う話でした。
「しかし、その選択はいつもとても難しいですね。」と小澤先生。
これから、経済的に厳しいご家庭が増える傾向にあるということを踏まえ、この地域でどう支えていけばよいのだろうかと。
このとき、横浜にある日本3大ドヤ街と言われる寿町にある「ポーラのクリニック」の話が出ました。
NPO法人さなぎ達http://www.sanagitachi.com/cn35/cn31/pg105.html
が行う、ドヤ街での看取り。
完全ボランティアによる、見回り介護を利用して、訪問診療、訪問看護を実践している。
さっき調べたら、「すごいなー!」とうなってしまいました。
「さなぎ食堂」は。そういえばテレビで見たことあるなー。
じゃあその方法が、瀬谷でできるかと言うと、なかなか難しいですよね。
ボランティアというのは、大きな格差社会があってこそ成り立つのだと言う話を聞いて納得でした。
時間と、経済的に恵まれた階級の人たちの、奉仕の活動が始まりなのだそうです。
だから、アメリカで盛んなのだと聞いて納得。
今後のこの地域での課題となりました。
お金じゃないんだけど、やっぱり世の中はお金が大事なの!?
今日のケースは、半年ほど前にうちのステーションも訪問していたIさんでした。
Iさんは、転移性脳腫瘍。
夫の医療機関への不信感から、在宅を選ばれた方でした。
退院当日に、栄養の輸液をするために、IVH(中心静脈栄養)を入れて帰ってきました。彼女は、やや意識レベルがダウンしていたもの、うまく回らない呂律でニコニコしながら、まだよくおしゃべりをしてくれました。
まだ60代でご主人が失業中のため、医療保険の3割負担が重くのしかかります。
IVHが入っている場合、管の入っている部分の消毒や固定、フィルターやポンプのついている管の交換など、訪問看護師が行うことがほとんどなのですが、ご主人は訪問看護の回数を減らすため、ご自分でやるからといいました。
Iさんは、脳圧を下げるための点滴や、途中抗生物質の側管(管の横からさらに管をつなげて入れる点滴)等もあったため、まず、間違いなくご主人ができる様、絵を描いて順番を付けて、まず看護師がやるところを見てもらいました。
「なんだ。簡単ジャン。」
それがご主人の第一声でした。とりあえず、ご主人の手技も次の日確認して、かなりの部分を夫にゆだねることにしました。
とにかく病状もあまりよくないので、訪問看護を週1回だけは了承してくれました。
結局、何度かの緊急訪問はあったものの、最後まで週1回の訪問看護は増えることはありませんでした。
それは、めぐみ在宅クリニックの先生も同じだった様です。
そこで、今日の振り返りです。
よかったこと:最後まで家にいられたこと。
このケースでは、夫の支えを支援することが必要だったわけです。
では、夫の支えは何なのか。
「なるべく、お金をかけずに、最後まで自分の手で妻を看る事」
そこで、週1回の訪問看護で、清潔援助とIVHの確認、服薬指導、夫が行える介護指導をしていきました。
病状経過の確認と説明を行う事で、次に何が起こりうるか。
また、そのときどう対応するか。
とにかく、こんなときには「電話だけでもください。」と言う説明が重要になってきます。
そして、主治医からの予測指示。
とりあえずの問題を回避し、苦痛を速やかに緩和するために。
こちらからの電話での確認もしました。
(医師が、電話相談を受けると、それも点数になってしまうそうです。)
悪かったこと:やはり夫だけでは清潔が維持できず、結果IVHの感染を起こしたこと。
参加した医師から、「コストや、感染のリスクを考えたらIVHを継続する必要があったのか?」と言う質問もありました。
そのときの主治医は今はいないので、はっきりとはわかりませんが、夫の「妻に生きていてほしい」と言う思いを尊重したかったのでは。と言う話でした。
「しかし、その選択はいつもとても難しいですね。」と小澤先生。
これから、経済的に厳しいご家庭が増える傾向にあるということを踏まえ、この地域でどう支えていけばよいのだろうかと。
このとき、横浜にある日本3大ドヤ街と言われる寿町にある「ポーラのクリニック」の話が出ました。
NPO法人さなぎ達http://www.sanagitachi.com/cn35/cn31/pg105.html
が行う、ドヤ街での看取り。
完全ボランティアによる、見回り介護を利用して、訪問診療、訪問看護を実践している。
さっき調べたら、「すごいなー!」とうなってしまいました。
「さなぎ食堂」は。そういえばテレビで見たことあるなー。
じゃあその方法が、瀬谷でできるかと言うと、なかなか難しいですよね。
ボランティアというのは、大きな格差社会があってこそ成り立つのだと言う話を聞いて納得でした。
時間と、経済的に恵まれた階級の人たちの、奉仕の活動が始まりなのだそうです。
だから、アメリカで盛んなのだと聞いて納得。
今後のこの地域での課題となりました。
お金じゃないんだけど、やっぱり世の中はお金が大事なの!?