こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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「介護福祉士等による喀痰吸引・経管栄養の実施と訪問看護」報告その1

2012-04-12 23:05:26 | 訪問看護、緩和ケア
横浜市訪問看護連絡協議会臨時定例会がありました。
『介護福祉士等による喀痰吸引・経管栄養の実施と訪問看護』
というテーマで、聖隷クリストファー大学の川村佐和子先生をお招きしての講義でした。
沢村先生は、厚生労働省の今回の喀痰吸引の検討会の委員長もされている方で、今回の喀痰吸引にかんする法改正の今までの流れや現状、課題をものすごーくわかりやすくお話をしてくださいました。

なにしろ、まもなく後期高齢者と言う先生の経歴はすごくて、何と昭和40年代から在宅で訪問看護を始めていたのだそうです。
なので、検討委員会のなかでも、一番現場を知っている方と言う事になります。

2010年7月5日に、第一回の検討委員会が開かれ、諸立場からの意見を収集することととなり、試行事業を始めたと思ったら、結果を待たずに2011年6月22日には社会福祉士・介護福祉士法が改定されちゃったのだそうです。
なので、もう有無を言わさず、改正に伴う今後の在り方の検討となったのだそうです。
初めから、出来レースみたいな感じだったのでしょうか・・。

しかし、看護・医療職からみれば吸引を「ハイ、やって下さい。」と言えるほど簡単なものではありません。

見よう見まねで形は出来ても、ただやるだけではとても危険な技術なのだと言う事を、分かっているかいないかでは、雲泥の差があります。

患者家族が吸引チューブを全部突っ込んでいたからと言って、そのまま同じことをやったら、どんなリスクがあるのかをわかっているのかどうか・・。
そこに何があるのか、何が起こるのか、解剖・生理から理解しなければ恐ろしくて任せるわけにはいきません。

まず、医業とは何か、から始まり保助看法の解釈、何故吸引は医行為なのかという話に続きました。

そして、実質的違法性阻却論とはなにか。
平成15年に制定されたもので、一定の条件下で容認せざる得ない場合に、行われている介護職員による痰の吸引です。
現在、個人契約で行われているこの行為は、認定特定行為業務従事者として申請し、経過措置対象者と認められた場合のみ、28年3月までは引き続き実施が可能となります。
でも、これを過ぎ、28年4月からは、カリキュラムに組み込まれた教育を受けた介護福祉士が誕生するため、認定を受けた者のみが実施できることとなります。

この認定も、50時間以上の講義とシュミレーター実習、実地研修を受けることになりますが、不特定多数の者を対象とする認定1号・2号と、特定の者を対象とする3号とに分けられ、しかも1号・2号は老健局が担当し、3号は社会援護局が担当するという複雑なものです。
じゃあ、1号と2号と3号はどう違うのかと言えば・・・

と、今日はここまでで細かい内容は、引き続き次回にします。

何しろ、眠くなってしまいました・・。

えー??こんなことになっているんだ~!!というお話が多くて、ぜひお伝えしたいと思います。