こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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「介護福祉士等による喀痰吸引・経管栄養の実施と訪問看護」報告その2

2012-04-19 22:05:47 | 訪問看護、緩和ケア
前回からだいぶ日にちが立ってしまいました。

今日は、ちょっとした細かいことを書き出してみます。

実は、ヘルパーの吸引が出来るようになったと、単純に喜んでいる方には、かなり思惑が外れる結果になっています。

なにしろ、一言でいえば「面倒くさい」事が多すぎるのです。

痰の吸引の認定には、3種類あります。

まず、不特定多数の者を対象とする認定です。

これには1号と2号があります。
1号は、不特定多数を対象として、口腔内・鼻腔内・気管カニュレ内の吸引ができ、胃瘻・腸瘻・経鼻経管栄養のすべてが出来ます。

2号は、口腔内・鼻腔は出来ますが、気管内は出来ません。
また、胃瘻・腸瘻の経管栄養は扱えますが、経鼻栄養は扱えません。

いずれも、不特定多数を対象として、厚生労働省の老健局が担当します。

もう一つは、特定の対象のみに必要な行為のみ行えるというものです。
これを3号といい、担当は社会援護局(障害保健福祉部)です。

1号と2号は、50時間の講義を経て、各行為のシュミレーター演習を行います。
そして、さらに各行為の実地研修があり、そこでOKを貰って始めて認定されます。

3号は、講義8時間に、演習1時間、そして特定の対象者に必要な行為のみ、実地研修します。

今後、介護福祉士の養成課程では、1号・2号と同じカリキュラムが組まれるそうです。

なので、今現在実質的違法性阻却論により、移行期のみ許可されていますが、移行期が過ぎれば3号の認定を受けなければならないわけですね。

ちなみに、喀痰の口腔内吸引は、咽頭の手前であり、エアウェイを入れての吸引は当てはまりません。

この指導に当たるのが、訪問看護師と言う事ですが、1号・2号に対しては、指導者講習を受けた看護師が行い、3号に関しては、指導者用DVDを見れば指導できるそうです。

指導者講習は、すでにそっと行われており、全県で10名くらいずつは認定されており、今後はその指導者から伝達講習を受けて指導者になると言う事らしいです。

この講習も1日あれば、受けられます。
が、この講習自体が人知れず、一部のルートでしか伝わらなかった経緯がありますし、今後の予定もわかりません。

いずれにせよ、指導者の看護師も、事業所として都道府県に登録する必要があります。
もちろん、医師の指示書も必要です。

介護職も、もちろん都道府県に登録します。

そして、さらに医師の指示書が必要で、実施に当たっては、看護師との連携が必須であり、「計画書と、報告書」「家族の同意書}も必要になります。

この指導者看護師は、自分の事業所のほかに、このシステムを管理する会社に登録するわけで、たとえばAヘルパー事業所から指導の依頼があったら、登録先から連絡が来て、自分で規定時間講義をして、演習もして、実地研修もするわけです。
すると、講師料が登録先の会社から、看護師の事業所に入るというわけです。
登録の会社は、双方の管理をすると言う事で、相応の料金を患者家族から徴収し、自分の利益と管理料をとり、規定の料金を看護師に支払うと言う事だそうです。

つまり、自分ひとりで講義から演習までして、最後は患者さんのベットサイドまで言って練習して、その間ステーションはほったらかしになるわけですね。

そして、教えた介護職が、万が一事故を起こした場合、その責任はどこまで追うのかな??という疑問が残りました。

こんな面倒なこと、誰がやるのかな??

ということで、今日も睡魔が襲ってきました。
あああ・・もう限界です。おやすみなさい。

ちなみに、社協のビルは見晴らし最高です。