こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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必要な人を保護できない実情

2013-03-14 23:23:07 | 訪問看護、緩和ケア
日本が抱える問題。
増え続ける生活保護所帯。
国は、やっと本腰を入れるかに見えますが、実情はまだまだ野放し状態で、一旦保護を受けてしまえば、あとは好き勝手にしていて、治療をしながら暴飲暴食、隠れて車を持っていたり、お薬をやたらもらって知り合いに配って歩いたりなんてことは、当たり前に横行しています。

でも、その影でぎりぎりの生活のなかで、治療も我慢し、サービスも拒否してじっと耐えている人たちもいます。

こういう方の中には、区役所に相談に行くことすら知らない方もいて、私たちはそこから介入しなければならないことがままあります。

が、これもなかなか難しくて、所帯として所得計算するので、病気の家族を養う一番頑張っている人の、わずかの貯金から生命保険まで、まずは使い切らないといけないので、かなり勇気のいる決断を迫られることになります。

とはいえ、一部だけの援助もあるので、まずは相談しに行って自分たちの今の収入と、医療費や生活費のバランスに無理がないかを確認してもらい、アドバイスをもらうだけでも違うと思うのです。

世の中には、生保と子ども手当をもらうために、偽装離婚までする悪質な人たちもいます。

でも、実際に病院にかかるのも財布の残金と相談するような暮らしであるなら、所帯分離をするなどの法的手段もあるので、ぜひ相談窓口に行って欲しいなと思います。

時々、家族全員餓死したとか、生活苦で無理心中とかいうニュースを聞くたびに、誰か気づいてあげられなかったのか、SOSは出したのだろうか?行政は何を見ていたんだろうか?と悔しくなってしまうことがあります。

それでも、SOSの出し方すらわからない人たちや、人との接触を極端に嫌う人たちを目の当たりにすると、やはりそういう気づかれない人たちは出てきてしまうのだろうな・・と思ったりもします。

SOSを出せるのが日本なのだと思うし、助けられるのも日本だと思うのです。

ただ、SOSを出しても、あまり親身に話を聞いてくれなかった・・ということもよく耳にします。
それでもなんでも、SOSを発信して欲しい。

誰に支援が必要で、どこまでが支援の範囲なのかを、きちんと明確にして、必要なお金を必要なところに使ってほしいなと思います。