八十二文化財団の教養講座「大作曲家たちとピアノたちの歴史」が二回に亘り開催された。
第1回は9月18日 ハイドン・モーツァルト・青年ベートーベンのピアノとは?
第2回は9月25日 月光ソナタや悲愴ソナタはピアノで弾かれなかった?
事前に申し込んであったので聴きに行った。開場はホクト文化ホール小ホールである。講師はフォルテピアノの演奏家・研究家の平井千絵さんで、NHK の「ハイビジョンクラシッククラブ」、同BS2の「クラシック倶楽部」、同教育テレビ「芸術劇場」でおなじみの方である。
恥ずかしいことだが、フォルテピアノは名前は聞いたことがあるが、いかなるピアノか其の演奏家もいるとは知らなかった。チェンバロの次に発明された鍵盤61鍵の楽器で、弦を弾く構造から弦を叩く構造に変更されており、現代ピアノ(88鍵)の前のピアノだそうだ。
現物のフォルテピアノは木製でペタルは無く、ハンマー・鍵盤(白鍵・黒鍵が現代ピアノと色が逆)・弦の張り方、右ペタルの機能は膝で押し上げる構造になっているなど解説があった。
今回使われたフォルテピアノは先生の所有で2003年のオランダ製だそうだ。。、
モーツアルトはフォルテピアノの時代で作品は総て61鍵の中に治まっているのだそうだ。ベートーベンも若い頃はフォルテピアノの時代で「悲愴・月光・テンペスト」はこの61鍵の中だそうだ。
講座の最後には「月光ソナタ」を演奏して下さり、歯切れの良いすっきりした音色で感嘆した。