後期シルバーの戯言

一寸した日常生活・身辺雑記と旅日記

富山岩瀬浜めぐりと大岩山日石寺

2011年10月10日 | 名勝旧跡巡り

9月24日日帰り観光バスツアーで、富山港の展望台と、北前船の重要な港町岩瀬浜の廻船問屋街&廻船問屋森家を散策した。北前船は物を運んで運賃を稼ぐのではなく、船頭が荷を買い上げ、それを各地の湊で売った、いわば海の行商である。この行商で財をなしたのが廻船問屋である。

地元では北前船のことをバイ船と呼んでいる。”倍倍”儲かることからで、船の往復儲かることから「のこぎり商売」ともいわれた。

この廻船問屋森家は国指定重要文化財に指定されている。屋久杉・能登産クロマツ・小豆島の旧大な1枚岩等、各地の富を集め3年の歳月をかけ明治11年に建築されたもので、当時のたたずまいを残す東岩瀬廻船問屋型町屋の1つだそうだ。

                
 ロシヤへの中古車輸送の貨物船に中古車を積みこんでいる        展望台 

                         
          廻船問屋町並み          森家入口の看板


                 森家入り口の看板にある説明文 

 つるぎ温泉「つるぎ恋月」で昼食後大岩山日石寺へ向かう。日石寺は真言密教の総本山で本尊は大岩壁面に刻まれた磨崖仏の不動明王像で、国の重要文化財に指定されている。岩壁に刻まれた磨崖仏に覆いをかける形で本堂が建造されている。三重の塔と山門は町指定文化財となっており、境内にはこの他、夫婦岩・六本滝・大日堂・地蔵堂・十二支滝・愛染堂・観音堂・八体仏など数々の寺院や名所がある。

こんな所に直接岩に仏像を彫り、それも中央に不動明王坐像・左右に半掘りの4体の仏像が彫られているのには驚いた。案内によると,衿羯羅童子立像・制迦童子立像・阿弥陀如来座像・行基菩薩坐像の4体である。仏像には疎いので調べたら、衿羯羅童子・迦制童子は不動明王の従者八大童子のそれぞれ七番目八番目であり、各々左右の脇侍を務めている。

この石仏は中部地方における最高傑作として高い評価を得ているものだそうだ。各地に多くの磨崖仏があるが大分県には全国の8割近くがあるそうで,以前国島半島の熊野磨崖仏を見た記憶はあるが、其のまま覆って本堂の本尊となっているのは珍しく、ここ日石寺だけだろうか。

  
     本堂磨崖仏不動明王坐像                 日石寺本堂

        
日石寺参道百段坂     夫婦岩         三重の塔     大日堂

    
   観音堂          十二支滝          六本滝

15時15分頃日石寺を出発帰途につき16時30分頃長野へ到着する。初めての廻船問屋森家と
大岩山日石寺、見応えがあって良い旅であった。