GWの後半は穂高の西穂~奥穂縦走でした。
当初は5月3日に上高地から涸沢へ入山し、前穂の北尾根~吊尾根~奥穂(穂高岳山荘泊)で翌日奥穂~西穂の予定だったのですが、どうもここにきて入山中の天気予報が思わしくなく、西穂~奥穂の縦走のみに変更しての入山でした。
初日は5月4日、新穂高温泉からロープウェー経由で西穂山荘へ入山。おりしもこの日は北アルプス各地で遭難があった日ですが、西穂近辺も天気は思わしくなく雨の中の入山でした。
翌日の天気は風は強いものの朝から晴れ。しかし午後は大気が不安定になっていくとの予報だったので、早朝の2時起床3時出発ということでと床に就きました。
ところが雨は夜半に雪へと変わり、2時に起床した時には外は吹雪・・・
とりあえず軽く朝食をとり天候の回復を待って待機しましたが、雪は小やみになりつつあるものの、あたりは濃いガスにつつまれ視界はあまりそくありません。降雪直後に視界不良の状態で出発する気にもなれず、4時30まで再度待機。この間に天気予報も大きく変わり、午後に雷の可能性も出てくる始末。
結局奥穂までの縦走は諦め、西穂までの往復ということで5時に山荘を出発。昨日山荘の玄関前はこのところの雨の影響で雪がかなり解け、下のベニヤも出ていたのですが、今朝はすっかり雪に覆われてしまいました。
独標までの道もほぼ雪はなく、夏道通しに歩けるとの話だったのに、今朝は夏道中途半端に湿った新雪に覆われてしまい、下に隠れた石ころなどの影響でアイゼンを付けての歩行はとても不快。西穂の山頂方面はどんよりとしたガスの中にあり、風も強そうでした。
独標からはロープを付け慎重に登攀。ここからの道も昨夜来の中途半端な新雪に覆われており、なかなか歩行スピードが上がりません。
この前来た4月のときと比べ、雪はほとんど消えてなくなり、この時期の山の変化にちょっとびっくり。ルートはほぼ9割9分夏道通り。冬の時期の固い雪面のトラバースなどはないものの、やはり中途半端についた新雪は歩きにくく、岩の上をアイゼンの爪を滑らせながら歩く場面もしばしば・・・
また風は治まる気配を見せず、気温こそそんなに低くはないのですが、どんどん体温を奪われていくような感じ。ときおり体を煽られることも・・・。
それでも最後の急雪壁(今日は雪が少なくなったせいかあまり急ではありませんでしたが)
を順調に越え、8時20分西穂山頂に到着。
変更に次ぐ変更で、とうとう今回は西穂往復のみとなってしまいましたが、この時期にしては厳しい中での山行でした。
春は日も長く、晴れれば爽やかで穏やかな気候の中での山行を楽しむことができるものですが、ひとたび荒れれば手はかじかみ、顔も強風でたたかれる厳しい状況に早変わりします。
くれぐれも天候の変化には注意して、無理な行動は慎まなければと再認識させられた2日間でした。
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