杉ちゃんのWEB日記

国際山岳ガイド 杉坂 勉のブログ

2017-12-29~30 八ヶ岳

2017-12-31 09:30:36 | ガイド山行記録

今年最後のガイド山行は、海外からのお客様を八ヶ岳をご案内してきました!

 

 

まずは峰の松目でアイスクライミング。

 

 

氷の状態は硬すぎず程よい感じ。サクサクとアックスを決めて登りました。

 

 

F8はトップロープで。体感は垂直以上!

 

2日目、とても寒い朝でした。気温は鉱泉の前で-12℃!

 

森林限界を超えるといよいよ風も強まり、体感温度はおそらく-20℃以下!

文三郎の分岐付近では飛ばされそうな感じでした!

 

 

岩稜帯を回り込み南面に入ると風も弱まり日差しを受けてポカポカ。富士山や日本の山々をバックに記念撮影!

 

最後のはしごを慎重に越えいよいよ赤岳山頂へ!360度の大パノラマに2人とも大満足!

 

たまには私も交じって3人でパシャ!

 

下りは展望荘で冷え切った体を一度温め、地蔵尾根を下って行きました。

二人とも日本の冬山の代名詞、八ヶ岳を満喫していただけたようです!

これで今年のガイドはすべて無事に終了。皆様ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

ではよいお年を!

 

 

 

 


2017-12-23~24 八ヶ岳・阿弥陀岳

2017-12-25 14:25:39 | ガイド山行記録

クリスマスはやはり八ヶ岳。阿弥陀岳で今季の足慣らしをしてきましたよ。

23日は美濃戸より入山。高気圧に覆われ快晴のなかのアプローチ。中山展望台からは赤岳もきれいに見えていました。

それにしてもずいぶんと雪減ったなー!

 

明けて24日は混雑を避け早朝6時に赤岳鉱泉を出発。

 

まずは文三郎を上がり赤岳との分岐を中岳へ。

 

中岳の先には目指す阿弥陀が!

中岳沢のコルで小休止。雲海の向こうには松竹に出てきそうな富士山!!

 

雄大な赤岳をバックにまだ雪で埋まり切っていない阿弥陀への夏道を越えていきます。

 

トレースはしっかりとしているので、アイゼンを効かせピッケルを使っての登高。とてもいい足慣らしになりました。

10時少し過ぎ、大分雲が厚くなってきましたが、展望がまだいい時に阿弥陀岳登頂!

さあこれでみなさんシーズンイン。年明けもまだまだこの冬を楽しみましょう!!

 


2017-12-13~14 八ヶ岳・大同心稜

2017-12-15 11:13:54 | ガイド山行記録

この日も足慣らしで八ヶ岳。おりしも今季最大の寒気が舞い降りてきた13日~14日でした!

 

まずはお決まりの赤岩の頭まで軽く足慣らし。3日前より少し雪が増えたかな?硫黄へ向かうトレースは所々埋っていました。

 

樹氷と化した風景がとてもきれいでした。

 

翌14日は5:30に赤岳鉱泉を出発。気温摂氏―15°、極寒の中の出発!

 

 

森林限界間際でアンザイレン。すでに目出帽もバリバリです…。

 

 

この日も白く雪化粧した稜線はまた格別に綺麗!

 

 

大同心基部からはいよいよ核心部に突入。まだ薄らとしか積もっていないトレースは岩も露出していて、しっかりとアイゼンの前爪を利かせながらの登高。

 

 

ロックバンドも慎重に越え、寒風吹きすさぶ横岳奥の院へ。

 

さらに三叉峰、石尊、鉾岳のトラバースと鎖場を通過。西から吹き付ける風は寒気も伴ってとてもとてもとても冷たく、速攻で指先も顔もかじかんでいきました!

 

 

地蔵の頭を越えて展望荘で一休み。振り返ると、これまで越えてきた横岳の勇姿がとてもまぶしく望めました。

さていよいよ目の前には主峰赤岳の勇姿が!まだ薄らとしか雪の積もっていない夏道を、雪煙が舞い散る中アイゼンを軋ませながら登っていきます。

 

11:00、5時間30分の末無事登頂!!日の当たる赤岳山頂は暖かったー!!

極寒の八ヶ岳を無事に終え、ほっとしながら美濃戸へ下山していったのでした。これまた今季最高の足慣らし。今シーズン大いに期待が持てますね!

 


2017-12-9~10 八ヶ岳・阿弥陀岳

2017-12-12 09:44:53 | ガイド山行記録

遅ればせながら2017~2018シーズンの冬山ガイドシーズンイン!まずは軽く足慣らしで八ヶ岳の阿弥陀岳に行ってきました。

天気はちょうどいい周期に入り、気温は結構低めでしたが最高のコンディションに恵まれました。

 

 前日夜の降雪で八ヶ岳の西面は薄く雪化粧されとてもきれいでした。入山日はとりあえず歩行技術のチェックを兼ね赤岩の頭まで足慣らし。積雪量としてはだいたい30~50cm程度。まだまだ少ないですが例年の暖冬と比べればとても真っ当な冬、正しい冬!といった感じ。

 

 

明けて翌日は6時40分に鉱泉を出発。途中行者小屋前でゆっくりと準備を整え7時45分に阿弥陀へ向け出発。

 

 

 

文三郎の登り、階段が出てくる手前で念のためアンザイレン。さらに高度を上げて行くと徐々に風が…。南寄りの風なのに寒さにまだ慣れきっていない体にはこたえる!バラクラ装着、フートも被り分岐へ。

 

分岐から一旦コルへ下りさらに中岳の登り。下層のしもざらめとその上のまだ安定しきっていない新雪、さらにはたまに引っかかる隠れ岩に足を取られながらの登高はなかなか歩きずらい!

 

 

中岳沢のコルで一休みしエネルギー補給と水分補給。態勢を整えていざ阿弥陀の登りへ。まだ積雪量も少ないので夏道をたどりながらの登高。

 

 

岩稜部分も慎重に通過し、11時少し前に阿弥陀の山頂へ到着!南稜、北稜からの登山者もたくさんおり、阿弥陀の山頂は大賑わいでした。

 

 

そして山頂からの眺めはこれまた格別!去年は1シーズン棒に振ってしまいましたが、「やっとこの世界に帰って来れたなー。」と感慨もひとしお。

さあこれで今季は無事にシーズンイン。久々に冬らしい冬みたいだし、これからもどんどん行きますよー!!