北陸、東北はようやく梅雨明けした模様ですが、まさにこのタイミングで、穂高岳連峰の最奥、、槍ヶ岳へ行ってきました。
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入山は7月31日、爽やかな空気に包まれた上高地からの出発でした。
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午後になると、穂高の稜線に雲がかかり始め、まだまだ上空の大気が不安定であるように思われました。
翌8月1日は、昨夜からの断続的な雨が本降りとなり、槍沢ロッジに停滞。のんびりと過ごしました。
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3日目の8月2日も、朝は小雨の降るようなぱっとしない天気。まあ、大崩れしない予報だったので、予定通り6時に槍ヶ岳山荘をめざし出発。足取りは順調。ほぼコースタイム通りに進んでいきました。大曲を過ぎると、今年の山の特徴ともいえる残雪の多さが目に付きます。しかしトレースはばっちりとついており、安定した雪渓を上って行くことができました。
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坊主の岩小屋からは、濃いガスに包まれ、槍ヶ岳を望むことも出来ず、しかし今まさに満開とばかりに咲き誇る高山植物の中のアプローチはなかなか趣もあり、飽きずに歩を進めます。
最後はカッパを着ての急登でしたが、予定通り正午前には槍の肩へ。明日の行動を見据え、小屋でゆっくりと過ごしました。
夜も登山客でにぎわう小屋の中で、明日の天気を気にしながら早々と就寝。明日の西稜の登攀に備えました。
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我々の思いが通じたのか、翌8月3日は朝から最高の天気!ゆっくりと準備を整え、午前7時、雲一つない快晴の中、いざ小槍めざして週発!
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先ずは大槍へ至る登山道をたどり、登り専用道が尾根を回り込んだところから、ガラガラにがれた滝谷ばりのルンゼンを小槍めざして下って行きます。落石は必至なので、慎重に慎重に下りました。そして5mほどの段差をロープを使ってこなし、傾斜が緩くなってきたあたりから子槍のコル目指してトラバース。コル直下は広いテラス状なので、ここで身支度を整え、まだ肌寒い空気野中、いざ子槍へ取り付き!
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子槍の登攀は、コルまで20mまでⅡ級の簡単なルンゼをたどり、その後、頭上のリッジ沿いを2ピッチで登ります。岩も硬く、グレードも手ごろなⅣ級程度。快適なフェースクライミングを味わうことができました。
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子槍の山頂は、情報通りなかなか広く快適。北は剣、立山から後立の白馬、薬師、黒部五郎、水晶、西は白山と、素晴らしい眺め。しばしこの大パノラマを堪能。(おかげでアルペン踊りをするの、忘れてしまいましたね・・・)
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さてさて、しばしの至福の後は、一度コルまで懸垂下降。今回は60mロープ1本なので、2回に分けての懸垂。
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コルの下にデポしておいたザックを回収し、再びコルへ。そして西稜の登攀開始。まず曾孫槍を越えますが、コルからのリッジに続くスラブは、瓦礫の積み重なったかのようなぼろぼろの壁・・・。一挙手一頭足に集中しながらじりじりと登って行きました。
しかしさすがの曾孫槍直下はぼろぼろ過ぎて危険・・・右から巻いて越えました。
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続く孫槍のスラブは快適。出だしこそグズグズのチムニー状ですが、その上は硬いスラブ。登りやすそうなところを狙い、左へ左上したり、リッジを登ったりとルートファインディングしながらグイグイ登れました。
しかし孫槍のピークは小槍と違いかなりのゲキ狭!とても山頂に立てる代物ではなく、一人づつまたぎ越してはクライムダウン。
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最後に控える大槍への登りは、今回のハイライト!しかし岩は、最後の最後で再びボロボロ!しかも孫槍とのコルからは一般縦走路がすぐ右下を走り、小石のかけらさえ落とすことは厳禁!!まさしく地雷原をジリジリと進むような、緊張感マックスの登攀となりました。
山頂直下の崩壊地ではいよいよ行き詰まり、右へ出ようかとも考えましたが、もう下には多くの一般登山者が穂先への順番待ちで賑わっており、それもだめ・・・
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結局行きつ戻りつした挙句、崩壊地の白くなったど真ん中、今にも崩れそうな積み木状の大岩へ。ところが見た目脆そうな大岩も、叩いてみると案外硬く安定しており、針の先に糸を通すような感じでようやく穂先へ。落石を落とすことも無く、無事に大槍の穂先へたどり着けました。
いやー、今までの槍の中で一番緊張した―!!
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あとは穂先での記念撮影の順番待ちの波に乗り、意気揚揚で肩の小屋まで下山。午後の日差しの中で、今日たどった西稜を眺めながら祝杯をあげることが出来ました。槍ヶ岳、ありがとう!!
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最終日の8月4日は、予報に反して朝から濃いガスに包まれ、穂先を拝むことさえ出来ないあいにくの天気。
下山は、行きの槍沢からの道ではなく、新穂高へ降りる飛騨沢を選択。白いベールに包まれた槍ヶ岳を後にして、今回の大??登攀の余韻に浸りながら、5日間に及ぶ長い山行を終えました。
爽快な上高地からのアプローチに、のんびりとしたお花畑の山歩き、そしてピリピリするような西稜の登攀と、盛りだくさんの5日間。登攀日の天気にも恵まれ、本当に“山”を堪能したといえる幸せな5日間でした。山の恵みにホント感謝ですね!
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入山は7月31日、爽やかな空気に包まれた上高地からの出発でした。
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午後になると、穂高の稜線に雲がかかり始め、まだまだ上空の大気が不安定であるように思われました。
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3日目の8月2日も、朝は小雨の降るようなぱっとしない天気。まあ、大崩れしない予報だったので、予定通り6時に槍ヶ岳山荘をめざし出発。足取りは順調。ほぼコースタイム通りに進んでいきました。大曲を過ぎると、今年の山の特徴ともいえる残雪の多さが目に付きます。しかしトレースはばっちりとついており、安定した雪渓を上って行くことができました。
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坊主の岩小屋からは、濃いガスに包まれ、槍ヶ岳を望むことも出来ず、しかし今まさに満開とばかりに咲き誇る高山植物の中のアプローチはなかなか趣もあり、飽きずに歩を進めます。
最後はカッパを着ての急登でしたが、予定通り正午前には槍の肩へ。明日の行動を見据え、小屋でゆっくりと過ごしました。
夜も登山客でにぎわう小屋の中で、明日の天気を気にしながら早々と就寝。明日の西稜の登攀に備えました。
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我々の思いが通じたのか、翌8月3日は朝から最高の天気!ゆっくりと準備を整え、午前7時、雲一つない快晴の中、いざ小槍めざして週発!
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先ずは大槍へ至る登山道をたどり、登り専用道が尾根を回り込んだところから、ガラガラにがれた滝谷ばりのルンゼンを小槍めざして下って行きます。落石は必至なので、慎重に慎重に下りました。そして5mほどの段差をロープを使ってこなし、傾斜が緩くなってきたあたりから子槍のコル目指してトラバース。コル直下は広いテラス状なので、ここで身支度を整え、まだ肌寒い空気野中、いざ子槍へ取り付き!
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子槍の登攀は、コルまで20mまでⅡ級の簡単なルンゼをたどり、その後、頭上のリッジ沿いを2ピッチで登ります。岩も硬く、グレードも手ごろなⅣ級程度。快適なフェースクライミングを味わうことができました。
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子槍の山頂は、情報通りなかなか広く快適。北は剣、立山から後立の白馬、薬師、黒部五郎、水晶、西は白山と、素晴らしい眺め。しばしこの大パノラマを堪能。(おかげでアルペン踊りをするの、忘れてしまいましたね・・・)
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コルの下にデポしておいたザックを回収し、再びコルへ。そして西稜の登攀開始。まず曾孫槍を越えますが、コルからのリッジに続くスラブは、瓦礫の積み重なったかのようなぼろぼろの壁・・・。一挙手一頭足に集中しながらじりじりと登って行きました。
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続く孫槍のスラブは快適。出だしこそグズグズのチムニー状ですが、その上は硬いスラブ。登りやすそうなところを狙い、左へ左上したり、リッジを登ったりとルートファインディングしながらグイグイ登れました。
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最後に控える大槍への登りは、今回のハイライト!しかし岩は、最後の最後で再びボロボロ!しかも孫槍とのコルからは一般縦走路がすぐ右下を走り、小石のかけらさえ落とすことは厳禁!!まさしく地雷原をジリジリと進むような、緊張感マックスの登攀となりました。
山頂直下の崩壊地ではいよいよ行き詰まり、右へ出ようかとも考えましたが、もう下には多くの一般登山者が穂先への順番待ちで賑わっており、それもだめ・・・
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結局行きつ戻りつした挙句、崩壊地の白くなったど真ん中、今にも崩れそうな積み木状の大岩へ。ところが見た目脆そうな大岩も、叩いてみると案外硬く安定しており、針の先に糸を通すような感じでようやく穂先へ。落石を落とすことも無く、無事に大槍の穂先へたどり着けました。
いやー、今までの槍の中で一番緊張した―!!
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最終日の8月4日は、予報に反して朝から濃いガスに包まれ、穂先を拝むことさえ出来ないあいにくの天気。
下山は、行きの槍沢からの道ではなく、新穂高へ降りる飛騨沢を選択。白いベールに包まれた槍ヶ岳を後にして、今回の大??登攀の余韻に浸りながら、5日間に及ぶ長い山行を終えました。
爽快な上高地からのアプローチに、のんびりとしたお花畑の山歩き、そしてピリピリするような西稜の登攀と、盛りだくさんの5日間。登攀日の天気にも恵まれ、本当に“山”を堪能したといえる幸せな5日間でした。山の恵みにホント感謝ですね!
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