MARUMUSHI

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『インビクタス~負けざる者たち』。

2010-02-07 21:12:55 | 映画日記
『インビクタス~負けざる者たち』を観てきた。

ネルソン・マンデラ元大統領を取り上げた話。



もし、彼のような人間がもっとたくさんいたら、世界はもっと違った形になっていただろうと思う。
映画を見れば、みんなそう思うと思う。
けれど、マンデラがその感想を聞けば、「過去は過去だ(Past is a past.)」と言うだろうとも思う。

彼の凄い所は、誰よりも白人に虐げられたにもかかわらず、白人を赦したことだ。
もっといえば、大統領という立場にいれば、白人から国を黒人の手に取り戻す、といった政策だって採ることだって出来たはずだし、黒人の多くはその意見に賛同したと思う。
でも、彼はその道は採らなかった。
むしろ、その道へと進もうとする黒人たちを宥め、諭し、あえて困難な「共存」の道を採った。
民意に反してでも、間違った道をたどる民を正しい道に導く。そんなことが出来る政治家は、世界中探したってそうはいない。



我が運命を決するは我なり。我が魂を制するは我なり』という、マンデラが詠むウィリアム・アーネスト・ヘンリーの詩が印象的。


難しいのは、この詩の通りに生きていける人間は、偉人であるということ。
世界は、偉人たちの水準で生きていくわけにはいかないのだ。





絶対に良い映画だと思う。
もう一回観たい!