FENCEの向こうのアメリカ / 柳ジョージ&レイニーウッド
石畳の坂を昇れば 海のみえる丘に出た
防波堤に当る波間に 俺を呼ぶ声が聞こえた
どんなに離れても けして忘れなかったよ
朽ち果てた俺の家と 鉄の FENCE
AREA ONE の角を曲れば お袋のいた店があった
白いハローの子に追われて 逃げて来た PX から
今はもう聞こえない お袋の下手な BLUES
俺には高すぎた 鉄の FENCE
“あばよ” の一言もなく 消えうせたあの頃
帰りたい HOME TOWN SUITE HOME TOWN SUITE
今はもう聞こえない お袋の下手な BLUES
俺には高すぎた 鉄の FENCE
せめて肩の重荷 降ろすことが出来たら
帰りたい HOME TOWN SUITE HOME TOWN SUITE
ネオンライトの空に飛びかう 黒い懺悔のハーモニー
銅鑼と JEEP の吠える声は 昨日と今日の道標
今はもう流れない 潮風と赤い CANDY
高い FENCE 超えて観た AMERICA
もう流れない 潮風と赤い CANDY
高い FENCE 超えて観た AMERICA
高い FENCE 超えて観た AMERICA
作詞 / トシ・スミカワ
作曲 / 石井清登
1979
■ 昭和譜心 ■
昔
港の傍に
荷を運ぶための
貨物線の駅舎があった
敷地に煉瓦造りの倉庫があって
錆びた鉄のフェンスで覆われていたっけ
白いペンキでその建物の所在が粗くたく記された
記号やアルファベットが記憶に残っている
歌になるような眩しいストーリーが
あったわけじゃないけど
愚生の胸襟では
懐かしの
情景
第五大成丸
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昔(若かりし頃)、
イメージ的に東京や横浜のにおいがする歌手やグループを
表立って好きだとかファンだと言えない空気が地元にはあって、
“隠れファン” をしていた歌手やグループが何組かありました。
柳ジョージ(レイニーウッド)もその一つだったとかもしれません。
“忘れた頃に心に響く曲を届けてくれる” そんな存在です。
今の時代でもそのまま通用するスタイルだと感じますし、
懐かしく聴くというより、今の自分の年齢と感覚で素直に
聴ける曲がほとんどです。色褪せることなく心に響きます。
私はクラプトンも「いとしのレイラ」しか知りませんし、柳ジョージもヒットしたアップテンポの曲、題名を忘れましたが、1曲しか知りません。
でもジャケット型の上着に第2ボタンまではずしたシャツ、それにジーンズでストラトを弾く姿に憧れました。
声もしゃがれたいい声です。
当時あんなかっこいいミュージシャンはいませんでしたね。