主に人生の歩き方について「人生お弁当箱診断」など
以前のブログ名:和色ムーブメント
短い綴方で
想いの丈を伝えたい
然れども、
言詞は択べば択ぶほど
どこか覚束無い
如何に伝えれば良いか
辿り着いた答えは
言詞や綴方ではなく
貴方への慕情を持って
そっと傍に寄り添う
心に、
想いを抱いて ・・・
ラグの詩(男と女の話)
俄に季節が移ろい
涼しい秋風が吹き始めた
夏色に戻ることはなく
今年も三冬に向かふ
皆、達者だろうか
ラグの詩
素材の目利きは
料理に欠かせない要素
人間の目利きは
人生に欠かせない要素
使い捨ての時代は
もう何十年も昔に過ぎ去り
育てる時代と豪語した
だが、育っているのか
今一度、素材も人間も
じっくり育て育む
我慢と忍耐の時代かなぁ
ラグの詩
大っきな丼鉢に
熱いご飯よそって
揚げたてのトンカツ
卵でとじたやつを
サッとのっけた
得意げなオヤジの顔
横で、すかさず蓋をして
黄色い沢庵二切れと一緒に
お盆にのせて持ってくる
やさしい奥さんの顔
それが昭和やった
それが幸せやった
ラグの詩
偶数なら
誰にでもできる等分
半分 4等分 8等分
5等分は超難しい
7等分は意外と簡単
と言い放つ奴
奴は包丁で
半分 4等分 8等分
そして、おもむろに
1ピース口の中へ ・・・
ハイ、
7等分のできあがり~
ラグの詩
男は、ひょんなことから
お嬢様学校の令嬢と文通を
始めることと相成った
今思えば、
どう考えても似つかわしくない
パンチパーマ男に文通はない
そう気づいたのは三通目
万年筆から創出される言辞が
徐々に丁寧謹厚になっていく
男は、
自分はそんな人間じゃない
そう自分に語りかけた
ラグの詩
汽車の線路を歩く
レールの上を歩く
足裏に振動が伝わる
レールに耳をつける
タクちゃん
そろそろ汽車くるで
ラグの詩
カンバラの店内には
ハエ取り紙が吊るしてあり
カンバラの配達では
三輪ミゼットが本領発揮した
カンバラ前の道路には
蠟石で描いたケンケンパが ・・・
どっぷり昭和にまみれた
カンバラとケンケンパ
ラグの詩
昭和レトロを
感じたくなったら
鄙びた町のあの
喫茶店に行けばよい
今も裏切らずある
ラグの詩
女は、男の心にまで
ほおづえをついてしまった
夜空の星がとても美しいのは
ほんの少し光っているから
正やんの歌詞が甦る
ラグの詩
心の隅っこが解れた
気になってた心の隅っこ
いつかそうなる気がしてた
でも、隅っこにしか
置けなかったその気持ち
男は去り 女は黙った
ラグの詩(男と女の話)
カラダに良いとか悪いとか
人に押し付けてどうするのか
こどもに押し付けてどうするのか
何を?誰を?信用しているのか
親人の未熟さが垣間見える
全ては本人の身体が決めるのに
ラグの詩
キミは、いつも
ティーカップの縁に着いた
口紅を気にしてたよね
周りを気にしながら
やさしく指でなぞってたよね
僕の記憶が正しければ ・・・
キミのそんな所作を
僕は厨房から時々眺めていた
もう、その思い出の
カフェも無くなってしまったね
記憶の中のキミは笑顔のまま
今、キミは元気ですか?
ラグの詩(男と女の話)
古いアルバムを探す
どうしても見つからない
よくは憶えてないけど
思い出が詰まったアルバム
でも、どんな色だったか
何故か思い出せない
元々アルバムなんて
無かったのかもしれない
心の中にある思い出を
紐とこうとしてるだけかも
心に閉じ込めていた時間
今夜、解き放そうか
ラグの詩
無機質な構造物
アイレベルの
カメラアングルなら
単調なモノトーン
シーズンが終わり
誰もいないプールは
ハイアングルだと
シアンに覆われる
少し屈んで
胸の前カメラを構え
レンズを覗かず
心でシャッターを切る
はっきりくっきり
それぞれの色が躍った
うん、愛が届いたね
愛があれば ・・・
ラグの詩