「虎穴に入らずんば虎子を得ず」
以前にも引用したと思いますが、
“危険を冒さなければ功名は立てられない” という意味のことわざです。
まさに、今の阪神タイガースに当て嵌まることわざではないでしょうか ・・・
「2009交流戦の戦績」
交流戦24試合が終わりました。
阪神タイガースは、「9勝13敗2分」 で 12チーム中 9位 という残念な結果でした。
パ・リーグとの交流戦で何とか気分を変えて上昇を ・・・ と、臨んだはずですが、
“気分変えるどころか、余計に気分が悪くなったんちゃう!?” という冗談も
阪神ファンには通じないほど、大阪ではピリピリした空気も漂っています。
週刊誌や新聞等のメディアでは、
打てない野手や打たれる投手、そして真弓監督のバッシングも始まっています。
阪神タイガースファンの独特な愛情表現と関西特有の地域性も相俟ってか、
良いも悪いも結果に対してシビアな状況です。まあ、シビアというより、“大袈裟”
なのだと思いますが ・・・ 。その方がストレス発散も含め、「おらが虎ファン」 は
盛り上がることは事実ですが ・・・
「勝利の方程式の崩壊?」
さて、冷静に考えて、
“勝利の方程式が崩れている” と監督はじめ選手やスタッフは感じているので
しょうか ・・・ ? そして、大勢のファンも本当にそう思っているのでしょうか ・・・ ?
私は、勝利の方程式が崩れたというより、昨年までのJFKというセットアッパーや
クローザーだけの話ではなく、チーム自体(全体)に、監督はじめ首脳陣から
ハッキリとした方程式(方向性)が示されていなかったのではないかと感じます。
裏を返せば、
過去の方程式で答えを求めた為、“何が足りないのか” “何を変えるべきか”
にしか視点が置けず、結局、“悪い箇所” “足りない箇所” の補修・補強に多くの
時間を割いてキャンプ・オープン戦を過ごした ・・・ 結果、昨年までは無難にできて
いた守備面までもが綻んできたのではないかと推測されます。得点力アップの為、
3番に鳥谷選手、5番に新井選手を据え、新たにメンチ選手を獲得して6番に起用
しました。しかし、メンチ選手は全く打てず、新井選手も鳥谷選手も期待ほどの
活躍ができず、連鎖反応か、サード新井やファースト関本がエラーを連発する
シーンまで起こり、ことごとく裏目に ・・・ これは結果論なのでしょうか ・・・ ???
実際は、
“何故、何のために方程式を用いるのか、本当に必要なのか?” という本質に
疑問すら持たず、過去の公式を安易に使い、“エエとこ取り” をしようとしたことが
低迷の原因なのではないでしょうか。いくら、主力選手が昨年と大きく変わって
いないといっても、昨年並や昨年以上の活躍ができる保証などどこにも無い訳
ですから ・・・ ましてや、主力の金本・下柳・矢野3選手に、昨年以上の期待や
責任を負わせるのは非常に酷な話です。
もちろん、
それもあって “鳥谷にチームリーダーになってほしい” という監督やOBの考えが
あったことは推察できますが、開幕前から 「鳥谷 = チームリーダー + 3番」
という公式には無理がある、と思っていた私の心配が当ってしまいました。鳥谷が
悪いのではなく、鳥谷を活かす形であっても、逆に、成長させる意図であっても、
もう少し段階を踏むべきだということです。その上で、本人の力量以上の期待に
関しては、2つも3つも一度に背負わせるのではなく、まず1つを明確に打ち出し
課題(責任およびノルマ)として本人に伝え、本人の意思も確認しておくべきでは
ないでしょうか。
やはり、
チームリーダーとして期待するのであれば、メディアも含めた公の場でちゃんと
発表して、具体的な役割と責任を明確にしてやるべきでしょうし、来年以降も3番
を打たせるのであれば、今年は打てなくても3番で使い続けるべきだとも思います。
それから、連続フルイニング出場も監督の判断で絶ち、今は7番8番で本人の
奮起を期待 ・・・ 勝手に期待、勝手に判断、そしてまた勝手に期待 ・・・ 何か違う
ような気がするのは私だけでしょうか ・・・
「残り84試合」
60試合を経過して、
タイガースは、「24勝33敗3分(勝率 .421)」 で 5位 という成績です。開幕直後、
予想はしていたものの ・・・ やはり、現状には寂しさと物足りなさがあります。
交流戦の最終戦あたりで、
解説の方が “まだ80試合以上あります。もう少しあたたかい目で(真弓監督を)
みてやってください。何せ1年目の新人監督ですから ・・・ ” と話していましたが、
昨シーズン、ジャイアンツに歴史的な大逆転優勝を許し、その責任を取って
岡田監督は辞任したわけですが、まさか、“今シーズンは5位でいいよ” という
話で、真弓監督は監督を引き受けたわけではないはずです。
監督が代われば、
基本的な戦い方に違いが出てくることは当然ですし選手も理解できるはずです。
だからこそ、チームに明確な方向性を監督自らが示さなければなりません。新聞
の解説で、岡田元監督は独断で物事を決めるタイプで、真弓監督は対話や協調
を基本にコーチや選手の話も聞くタイプとありましたが、タイプなどどちらでも問題
ありません。これまでのプロ野球の歴史を見ても、色々なタイプの監督が色々な
方法でペナントを手にしているはずです。要は、“すべて結果” です!
交流戦後半、
昨年ライオンズに在籍していたブラゼル選手を獲得して6番に据えて、少し風向き
が変わり、ここ数試合は、「新井3番・金本4番・ブラゼル5番」 というクリーンナップ
を組んでいますが、それで今のチーム打率 246 が大きく上昇するとは思えません。
一方、今年の方針で先発陣の投球回を増やした(延ばした)ことで、確かに前半戦、
6回7回8回あたりに相手チームに得点を献上して惜敗するゲームがありました。
( 6/21時点、チーム打率 246 はセ・リーグ 4位/6、防御率は 3.22 で 2位/6 です )
セ・リーグ勝敗表を見る限り、
4位の広島は、打率・防御率ともに阪神より悪く、3位の中日と2位のヤクルトも
防御率は阪神より下です。試合後の監督コメントで、“あそこで打てていたら ・・・”
“先に5点取られると ・・・” といった内容が時々ありますが、終わった60試合全体
を通して見れば、ゲーム運び(ベンチワーク)の問題で5位に甘んじているとも言える
のではないでしょうか。劇的なサヨナラゲームや1人の投手の快刀乱麻な投球で
勝利を得ることも年間数試合ありますが、さて、残り84試合、監督の采配やベンチ
ワークで何試合勝利できるでしょうか ・・・ 楽しみにしておきます!
「フレッシュオールスター出場候補選手」
【19】 蕭 一傑 (しょう いっけつ) 23歳 180cm/86kg 右/右 投手
[ 2008年 ドラフト1位 奈良産業大/台湾出身 ]
【43】 西村 憲 (にしむら けん) 22歳 182cm/80kg 右/右 投手
[ 2008年 ドラフト4位 九州産業大/福岡出身 ]
【37】 野原将志 (のはら まさし) 21歳 184cm/82kg 右/右 内野手
[ 2006年 高校生ドラフト1位 長崎日大高/長崎出身 ]
【2】 柴田講平 (しばた こうへい) 22歳 175cm/77kg 左/左 外野手
[ 2008年 ドラフト2位 国際武道大/福岡出身 ]
の4名が
「フレッシュオールスター(7/23 札幌ドーム18:00~)」の候補に選ばれています。
若虎たちの活躍に期待したいところです。そして、そのゲームで活躍した選手は
オールスター明けから一軍昇格させて先発で3試合は出場させる!くらいの
明言をして、若手のやる気を促すようなアクションも必要ではないでしょうか ・・・ 。
いずれにせよ、選手はもちろんのこと、監督・コーチ、球団フロントにも積極的な
動きを期待したいところです。( ガンバレ!阪神タイガース!! )
スタンスを変えず、
私は残り84試合、“淡々” と “虎” を “視” ていきます!
■ 虎視淡々 ■
負けへん方法 考えるより
勝てる方法 考えたいやん
もっと云うたら、
負けへん戦略や戦術より
勝つための戦略や戦術を
ゲームで見てみたいやん!
それが観客を魅了できる
プロらしさやと思うから ・・・
第五大成丸
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