えつこのマンマダイアリー

♪東京の田舎でのスローライフ...病気とも仲良く...ありのままに、ユーモラスに......♪

体得するということ ~孫に見た危機管理能力~

2014年05月30日 | 「孫とまごまご」

 一昨年の初秋に孫が生まれたときは、孫関連のブログ記事が多くなるかなと予想していたのですが、あに図らんや、そうはなりませんでした。「本人の了解がとれない」という理由で、娘夫婦が自分たちのSNSにも孫の素顔の写真を載せないからです。
 また、なんやかんやで私も忙しく、実の娘の息子とはいえ、ひと月に一度程度しか顔を拝むことができないでいるし、孫自身が幼いこともあって、これまでとりたてて記事にしたいと思うこともなかったのですが...。

 最近、公園で孫と遊んでいて考えさせられることがあったので、記してみたいと思います。何やらこむずかしいタイトルになりましたが、内容はたいしたことはないのです(^_^; トップ画像にあるように、ただ滑り台の話、でも、たかが滑り台、されど滑り台、という話でございまして...(#^.^#)  興味があったらおつき合いくださいませ。

                                

 1歳8ヶ月になる孫は、自宅の小さな滑り台に馴染んでいるので、この日、自宅のものより長い滑り台で滑ることにも、ほとんど抵抗はないようでした。それでも、最初に滑ったときは勢い余って外に飛び出し(↑ トップ画像)、正面でカメラを構えていた私の方がちょっと焦るような始末。でも、彼は泣くこともなく、再び階段を昇って滑り台の上へ...。

 でも、なぜか突っ立って見下ろしたまま、私に向かって言葉にならない言葉を発しながら、首を横に振り続けています。「やっぱりさっき怖かったのかしら?」と思った私は、また飛び出したら受け止めてやろうと立ちはだかって、「おいで~、カモ~ン!」 でも、やはり彼は不満顔で首を振り続けます。
 すると、横で見ていた夫が「おばあちゃんに『どいて』って言ってるんだよ。『邪魔だ』って...」と言うではありませんか。半信半疑&飛び出すのが心配な私がためらいつつ後退すると、孫はようやく腰を下ろし、滑り下りてきました。驚いたことに、今度はしっかりスピードをコントロールして、見事なソフトランディングを見せたのです。

          (大きくなりません)
               「ソフトランディングに成功!」 
                   

 私は感嘆してしまいました。彼は、初回でリスクをリスクと認識したばかりか、次にはそのリスクをしっかり回避して見せたのですから。その自信があったからこそ、私にそれを訴え、私をどかせたのですね。2歳足らずの幼な子にそんな危機管理能力が備わっていること自体に、私は驚いたのですが、夫にはそれが想像できたのに私にはできなかったという事実が、少しばかりショックでもありました(^_^;

 大人、特に親、とりわけ母親は、子どもが面しているリスクを先取りして回避しようとしてしまいがちです。それは、子どもをリスクから守りたいという本能からでしょうが、理性的に長期的に考えると、それは決して本人のためにはなっていないのですよね。自分でリスクを体験することで、初めてリスクをリスクとして認識でき、さらにはそれを回避する能力を獲得できるわけですから。こちらが先回りしてしまうことは、本人がその能力を体得する機会を奪うだけですよね。
 そして、先回りして手を貸すことは、本人にその能力がないと思い込んでいるということ、本人の潜在能力を信頼していないということに他なりません。あるいは、その能力を信頼して見守るより、手を貸す方が楽だから、ともいえるかもしれません。これは家事の手伝いを学ばせるときなどにもいえることですが、見守るには、起こり得るリスクに対処する覚悟と忍耐力が要るので、自分でやった方が速くて楽ですものね。

 子育てから離れて久しい身にとって、孫とのふれあいは、若い頃の経験や気持ちに引き戻されるだけではなく、しばしば自省の念に駆られることにもなるのですね。あの頃の自分は日々やり過ごすことに精一杯で、理性的に考える余裕もなく、もっと感情的に子どもに接していたような気がしてなりません。

 そんな思いで娘夫婦を観てみると、やはり感心させられることがあります。孫に対し、決して幼児語を使わず、内容も物心がついている人間に対するかのごとく話しかけるのです。乳児の頃からそうでした。また、何かするとき、必ず孫の意思をまず確認するのです。「何したい?」「どこに行く?」と。冒頭の「本人の了解がとれない」というのも、孫の意思を尊重しているが故ですよね。
 それは、子どもに対して“上から目線”で接するのではなく、人格を認め、対等な目線で接しているということでしょうし、それが、一人の人格を持った人間としての行動を促すことにもなるのでしょう。
 おそらく、日頃の彼らのこの接し方が、今回の滑り台での場面で、孫の危機管理能力の発揮につながったのかもしれないなぁ、なんて思ったりして...。但し、自分の意思が通らないと見るや、ひっくり返って駄々をこねたりする面もあるので、意思の強い子になるか、はたまた我の強い子になるのか、彼らの腕の見せ所でもありましょう(^_^; 

 ともあれ、娘夫婦の子育てからばぁばが学ばせてもらった一場面でした(*^_^*)

 

    (大きくなりません)
      「嬉々として階段を昇る」                     「ひっくり返って駄々をこねる」

 


コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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うふふ♪ (越後美人)
2014-05-31 08:45:56
それは、ばぁば余計なお世話でしたね(笑)
お孫さん、たいしたものです。
先が楽しみですね。
ばぁばの健闘も祈ります。
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越後美人さんへ:えへへ♪ (takuetsu@管理人)
2014-05-31 12:31:24
越後美人さん、いつもお寄りくださり、本当にありがとうございますm(__)m

一世代違ってしまうと、子育て事情、環境はかなり変わってしまっているので、娘夫婦の子育てにはなるべく口出ししないようにしているつもりですが、ついつい手が反射的に出てしまいがちで...いかん、いかん、です(^_^;
娘より先に、孫自身に、ボディランゲージで拒絶されてしまうとはね...とほほですよ。
「おばぁちゃん、しっかりして~」なんて、じきに言われるようなるかも...(^_^;
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