柑橘系の果物が入れ替わり立ち替わり出てくる季節ですね。日本ほど種類の多い国はないのではないでしょうか? 四季のある風土、さらに縦長の国土だからこそ、種類豊かなのかもしれませんね。それとも、研究熱心で品種改良の得意な日本人の気質のお蔭でしょうか? それとも食いしん坊?!
柑橘系の中でもちょっと特異な存在なのが金柑かもしれませんね。今ほど柑橘系の種類が多くなかった子供の頃、初めて金柑を見たときの感動に似た驚きを、今でも忘れることができません。小さくて可愛くて、艶があって…小さいのに種は立派…他のみかんとは違い、中身ではなく皮を味わうという珍しさ…しかも、皮の甘みと中身の酸っぱさのギャップ…。
そんな金柑が出回り始め、季節で初めて味わうとき、甘みと酸っぱさが口いっぱい広がると同時に、子供の頃の懐かしさと春が巡ってきた実感とが胸いっぱいに広がります。
今年は金柑茶にしてみました。NHK「きょうの料理」で放送された「谷原章介のTimeless Kitchen」(2017年2月15・16日放送)で、韓国の料理研究家 李 映林氏が「きんかん茶」として紹介していたものです。
番組サイトによると、李氏は、「韓国済州島出身。韓国の食文化である『医食同源』『五味五色の調和』という考え方に基づいて、心と身体を豊かにする料理を提案している。娘のコウ静子、息子のコウケンテツともに料理家として活躍している料理家ファミリー」とあります。
番組内では材料しか紹介されず、また番組サイトでは「きんかん茶」そのものの記載がありませんが、李氏のオフィシャルブログのこのページに、「きんかんのスパイスティー」として紹介され、作り方が簡単に載っています。それによると、生姜(薄切り)・シナモンスティック・クローブ・てんさい糖を入れてコトコト煮るようです。また、「保存瓶に移して冷蔵庫で保存し、料理やお茶に利用します」とあります。
分量の記載はないので、好みの甘味で作りました。
皮に楊枝で何ヶ所か穴を開け(そうしないと、破裂します(^_^;)、30分弱火で煮てから火を止め、冷めるまで置いて味を含ませました。再び温めてホットで食しましたが、常温でも美味しいと思います。
金柑の中身までトロトロで、酸っぱ味も抜けているので、種以外は丸ごと食べられます。生姜の辛味がピリッと効いて、いかにも体が温まりそう…辛味がスープに出ているので、生姜自体にはほとんど残っていませんでした。
料理にはどんな風に使うのでしょうか? 骨つき鶏肉や豚バラ肉の甘辛煮など、よいかもしれませんね。
因みに、過去記事:「本日の一品(38) ~金柑の蜂蜜漬け&花梨蜂蜜ジュース~」もご参照ください(金柑の印象について書いていることがほとんど同じなのには、自分でも呆れました(^_^;)。
こちらは、通っているジム併設のカフェで売られている「オレンジスライスジャム」…
高価ですが、オレンジが輪切りで入っています。試食しましたが、果肉がしっかり残っていて、ジャムというより“輪切り煮”みたいで、食べごたえがあります。これだけ皮が柔らかくなるまで煮たら、果肉が崩れてしまいそう…一体どうやって煮てあるのでしょう? 圧力鍋?? まさかねぇ…(^_^;
春先の体の変わり目のこの時季を、私の母は「木の芽どき」と表現します。さらに、この時季の体調を「木の芽づわり」とも…。だからこそ、柑橘系の果物が好んで食されるのかもしれませんね。
柑橘系では、伊予柑・八朔・文旦系が好きなtakuetsu@管理人でした(#^.^#)