カネシゲという50代男がいた。
カネシゲにはメイという名の姪がいた。
メイはカネシゲの弟夫婦が出産した日が4月やったことから、
弟夫婦は喜んで、
「4月生まれだからメイと名付けよう」と言い、
そのままメイと名付けられた。
本来4月はエイプリルで5月がメイなんやけど、
カネシゲ家は親族ともども英語が苦手やったという。
(そんなモンダイじゃねーのよ😛ジョーシキなのよ😛 byススム)
メイは成長するにつれ、
やたら金欲旺盛となり、
コトあるごとに、
カネシゲに、
「おいちゃん!金ちょうだい」と甘えた。
カネシゲはたくさんのライブ喫茶で儲けていたので、
当たり前のように、
メイに小遣い与えた。
ところが2020年にコロナ禍第1波が国内経済を蹂躙!
カネシゲのライブ喫茶もすべて閉店となり、
借金だけが残った。
カネシゲは絶望感の中で涙ながらに🥲仏壇に手を合わせ、
「エリ、エリ、レマ、サバクタニ(わが神、わが神、なぜ私をお見捨てになったのですか)」と祈った。
そこにメイが来て、
「おいちゃん!金ちょうだい」と甘えてきた。
カネシゲは金欠にも関わらず、
見栄のために、
メイに小遣いを与えた。
ところが、
手持ちの金が底をつき始めても、
メイは、
「おいちゃん!金ちょうだい」と甘えてきた。
遂にノイローゼ5秒前となったカネシゲは、
メイを亡き者にしようと、
古井戸がある野原にメイを誘った。
そして、
「おいちゃん!金ちょうだい」連呼するメイを古井戸まで連れて行き、
突き落とした!
古井戸の中からメイの、
「おいちゃん!金ちょうだい。おいちゃん!金ちょうだい」の声をスルーして、
カネシゲは帰宅した。
そして心に、
「姪のメイをあやめてしまった。そのお詫びに俺がどこぞの女を孕ませて、その子を弟に渡そうと」と、
完璧な基地外思考で自己正当化した。
その夜、
やたら風が強く、
カネシゲはなかなか寝付けなかった。
そのとき、
風の音に混じって、
「おいちゃん!金ちょうだい」というメイの声が聞こえた。
カネシゲはドッキ~ん😳となったが、
気のせいやと自分を落ち着けさせた。
するとまたも風の音に混じって、
「おいちゃん!金ちょうだい」というメイの声が聞こえた。
それは紛れもなくメイの声やった。
しかもメイの、
「おいちゃん!金ちょうだい」の声はだんだんはっきりしてくる。
カネシゲは心臓バクバクやった😱
そして、
「おいちゃん!金ちょうだい」という声とともに室内のドアが開き、
メイが入ってきた。
そしてすぐに警察官が数人入ってきた。
カネシゲは警察官たちに、
「ここは個人宅ですよ。ビジネスホテルを紹介しますからそちらで休まれてください」と言った。
警察官たちは、
「ごまかさないで署まで来てください」と言い、
カネシゲは連行されることになった。
メイは連行されるカネシゲについて行き、
「おいちゃん!金ちょうだい」と連呼した。
コトはこうやった。
カネシゲがメイを古井戸に落とすところを、
近くにいた人が、
最初っから最後まで目撃していた。
カネシゲは刑務所に入れられた。
そして、
面会人としてメイが来て、
「おいちゃん!金ちょうだい」と甘えるんやった。
現在カネシゲは、
模範囚やったことから、
一年半の刑期を終えて、
再びライブ喫茶を始めようと苦労しつつ頑張っている。
そんなカネシゲのそばにいつもメイは来て、
「おいちゃん!金ちょうだい」と言って甘え応援するんやった。