キュートなバアサンになるために

映画のこと、山のこと、街の風景、家の庭、いろいろを気ままに・・・

『トイレット』

2010-09-07 22:29:07 | 映画

公式サイト

 なんとケッタイな題名だろう!と思ったのですが・・・
監督が荻上直子監督、日本人唯一の出演者がもたいまさこさん・・・これは観なくては!!と思っていたら もう上映回数がグっと減っていたので 大慌てで観に行きました。

 ママが亡くなり 残されたのは引き籠りの兄、モーリー、日本のロボットオタクの弟、レイ、ちょっと生意気な妹のリサの3兄妹、猫のセンセー、そしてママが亡くなる直前に日本から呼び寄せた祖母、バーチャン。
 ひとり暮らしをしていたレイだったがアパートが火事になり実家でみんなと暮らすことに・・・
 そこで気になったのは 朝、随分長いトイレタイムを過ごしたあとに深いため息をつくバーチャン。
 バーチャンは皆としゃべることもできず、一日中窓際の椅子に座り 食事もしない。
兄妹はバーチャンのために寿司を準備するがそれもひと口食べたきり。
 誰にも頼らずひとりで生きていきたいレイは家族とケンカにもなるが・・・
兄妹、そしてバーチャンそれぞれに少しずつ変化が起きて ひとつのちょっと変わった家族となっていく・・・

 バーチャンに英語は通じない。でも、モーリーやリサが自分のやりたいことを心から願いバーチャンに話すと気前よくお金を出してくれ、そっと応援してくれる。
 レイが家族と衝突し、夜中にひとりでビールとポテトチップスで晩御飯を食べていたら そっとそばにきてギョーザを出してくれる・・・

 最初のうちは 物語の進み方がゆっくりすぎるなあ、なんて思ったのですが どんどん物語に引き込まれていきました。
 小ネタの笑いにひとりでクスクス笑ってしまいました。(他のお客さんはおかしくなかったのかしら?)

 本当に不思議であたたかな荻上ワールド全開でした

ママの遺品のミシンを見つけ布を買いに外へ出てスカートを縫い、スカートを履くことで 引き籠りから脱却できたモーリー、家族と暮らすうちに周りの人との関わりが持てるようになったレイ、『フェイク』ではない自分を見つけ、エアギターにのめり込んでいくリサ・・・みんなちょっと変わっています。でも、ひとりひとりが実はやさしいのです。

 お勧めしたい映画です。


 
コメント (2)
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