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『あの夜食べたブルーベリー・パイは 夢のようにやわらかく、切ないほど甘酸っぱくて、失くした恋の味がした。』
恋人に二股をかけられていたことに気付いた主人公が 恋人が自分以外の女性を連れて行ったカフェを見つけ そのカフェに恋人を追ってくる。
そこでオーナーに恋人たちの話を聞き、絶望し、オーナーに恋人の部屋の鍵を彼に渡して欲しい、と言って託す。
その店でオーナーから売れ残ったブルーベリーパイの話を聞く。
なぜ他のパイは売れるのにブルーベリーパイは売れ残るのか?
彼女は理由を尋ね、オーナーは理由はない、と答える。
店の終わりの頃にやってきてはブルーベリーパイをほおばる彼女。
徐々にお互いに好意を持ち始めた頃、彼女は突然 ニューヨークを離れ、旅に出る。
ひとことで言うと とってもいい映画でした。
思いっきり笑ったり 感激して泣いたりする映画ではありません。
でも、静かでやさしい気持ちになれる映画です。
若いふたりが主人公なので これは恋愛映画になるのでしょうが 私くらいの年齢になると 何も恋愛だけではなく 人間のたまらなくつらい思い、深い悲しみ、挫折感を持った時も同じ気持ちになると思うのです。
そんな感情を持った時、時間が癒してくれる、というけれど それだけではなく、その悲しみ、つらさと真摯に向き合うことで次に進めるのではないのでしょうか。
主人公は失恋した ニューヨークから旅立ち、距離的にも時間的にもどんどん離れ、つらさを忘れる為に働き、いろいろな人たちに出会い、その人たちの愛する人たちとの関係を見て 自分の恋愛を冷静に考えられるようになっていきます。
ニューヨークに残されたオーナーの方も 過去に囚われていたのに 移動はしなくても自分の心の整理をつけていき 前に進めるようになっていきます。
そして、最後は・・・
精神的に疲れた時に観ると ほっとするかも・・・
しかし、カフェのオーナーを見て まさかこの人が主人公じゃないよね、と思ったのに そのまさかで・・・
これって まるで『ホリディ』の主人公を見た時に まさかこの人が主人公じゃないよね?と思ったのに似てるなあ、と思ったら・・・『ホリディ』の人とこのオーナー、同一人物でした。
そう、ジュード・ロウ・・・・どうもこの人、私のタイプじゃないみたいです。
でも、ノラ・ジョーンズは とっても魅力的でした。
それに映画に流れる音楽も 本当に素敵でした。
共演者もみんな魅力的で 特に ナタリー・ポートマンが印象に残りました。
彼女って『レオン』でマチルダをやった人だったんですね。