『ぼんくら』『日暮らし』に続く三作目です。
本所深川に住む同心平四郎と平四郎の妻が後継ぎに、と望む甥の弓之助が市中で起こった事件を解決していきます。
身元不明の亡骸から端を発して連続殺人へ、評判の薬、薬問屋の娘の恋心・・・上下２巻に分かれていますが 長い、とは思えません。
宮部さんのストーリーテーラーぶりは健在です。
宮部さんは現代を舞台にしたもの、架空の世界が舞台のもの、そして江戸の街が舞台になっているものがありますが 私は江戸が舞台の作品が一番好きです。
このタイトルの『おまえさん』・・・話が最後の方になるまで意味が分かりませんでした。
今回は超美少年で頭脳明晰で大人顔負けの活躍をしている弓之助がちょっと難しいお年頃の部分を出しています。
本当に楽しい読書の時間が持てました。
ただ・・・この本に限ったことではないのですが シリーズ物は次の発行まで時間が空くと複雑な人間関係を忘れてしまっちゃってます。
できれば 第一作目から一気に読みなおしたいです
