作者の坂木さんは「人の死なない推理小説」という分野の本を書いていらっしゃいます。
以前読んで大好きになった『ひきこもり探偵シリーズ』も然りです。
今回の主人公『僕』は地方から出てきた大学生伊藤二葉くんです。 彼はネガティブ思考で怖がりなのに 友人の山田くんに誘われ「ミステリー研究会」に入るが怖いミステリーを読む気はおきない。 そんな彼に突然声をかけてきたのが中学生でジャニーズ系の美少年隼人。 彼は頭もよくミステリーが大好き。 母から塾に行くか家庭教師につくかするよう言われたので二葉に声をかけ『偽装家庭教師』を頼む。1時間は隼人が自習をし残りでミステリーについての話をするということになる。
そしてふたりは身の回りで起こる『事件』をホームズとワトソンのように解決していく。
坂木ワールド全開の やさしい気持ちになれるひとりも悪人の出てこないミステリーです。
まあ私は二葉とは違って『怖い』ミステリーも好きですが・・・・
一作目の『先生と僕』では僕=二葉が先生=隼人に圧倒され コンプレックスすら感じていますが 第二作の『僕と先生』では完璧でオトナな隼人にも かわいらしい年相応な部分が出てきています。
第三作も楽しみです。 怖いミステリーが苦手な方、青春小説がお好きな方にオススメです。