『八犬伝』の作者滝沢馬琴の生涯と彼の作品『八犬伝』、虚と実が交互に映し出される作品です。
馬琴と葛飾北斎、妻、息子の関係がなんともおもしろい雰囲気を醸し出しています。
女優陣がとても豪華。動の寺島しのぶさん、静の黒木華さんの存在感が凄かったです。
悪役のおふたりも凄みがあってぞっとしました。
役所広司さん演じる馬琴の言葉「悪が蔓延る世の中だからこそ物語の中だけでも勧善懲悪を貫く」という言葉が私的にはずしんと響きました。
立川談春さん演じる鶴屋南北の「悪しきものが栄える世の中こそ辻褄のあわな世界だ」という考えに対しての馬琴の言葉です。
私は映画を観るのが好きなのですが『辛そうな映画』『痛そうな映画』は観ないことにしています。
現実の世界では大変なこと辛いが多く泣くことだってあるのだからせめて映画を観る時間は楽しく過ごしたいという思いがあるので・・・『勧善懲悪』は非現実的、単純、なんていわれることもありますが いいじゃないですか!『虚』の世界でくらいは!
主役の役所広司さん、内野聖陽さん、女優さんたちに比べると八犬士の俳優さんたちは若手の方が多かったと思います。私が知ってたのは板垣李光人さんだけでした。 この板垣さんが私は昔から結構お気に入りの俳優さんなのでスクリーンで見られてうれしかったです。板垣さんは『ジェンダーレス男子』とか『仮面ライダー』でかなり強烈な個性を放っていらしたのでこれからどんな役をやられるのかしら?と思っていたらどんどんメジャーになっていらっしゃいましたね。これからが楽しみです
原作は山田風太郎さん。ちょっと原作が読みたくなりました。
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